おかげでアサドはちょっとだけ楽しそうな表情を浮かべていた。
「どうです?誰かがいる場所でこういうことをなさるのはあなた的にはかなり興奮されるのではないですか?ほら」
「・・んっ・・・」
耳元で囁きながらアサドの手が服の上からナジムの下腹部に触れる。
ナジムはただアサドの胸にもたれかかっているだけだ。
「ちょっとおつらそうですね。私が抱いて参りましょう」
わざとらしく大きな声でそう言うとアサドはナジムを抱き上げる。
「あっ・・・」
ナジムは自分の腰の下にむき出しにされたアサドの楔を見た。
それは見事にそそり立っており、ナジムを待ち受けている。
「・・・っぅぅ・・・・」
ナジムは小さなうめき声を上げながらアサドの両腕にしがみついた。
多分カマールはバックミラーを確認したに違いない。
だが、ナジムのぐったりとした姿を見て、本当に具合が悪いと思ったに違いない。
「車をお止めしますか?」
「いや、かまわん。進めてくれ」
カマールの問いかけに、平然とした声でアサドが答えた。
自分の中に入っているにも関わらず、全く平気なアサドにナジムは悲しくなる。
やっぱり自分なんかじゃアサドは気持ちよくなんかなれないんだ。
自分だけがこんなに淫らに感じるなんて・・・
そんなことを考えるナジムの蕾はきつくアサドを締め付けていた。
アサドの上に抱きかかえられることでその体が落とされれば落とされるほど、奥深くアサドが入ってきた。
もう、嫌だ・・・こんなの辛すぎる
ナジムの瞼に涙が浮かぶ。
ポロリと大粒の涙が頬を伝っていくとアサドは耳元で
「そんなにいいですか・・・こんなに私を締め付けてくるなんて、あなたという方は本当に貪欲ですね。やはり放っておいては危険です。ぐったりとして立てなくなるまで貫いて差し上げましょう」
抑揚のない声で囁かれる。
やがて静かにアサドは下から腰を上下に動かし座ったままの注挿が始まる。
ゆっくりとうねるような動きは車に揺られているのと見分けがつかないほどだが、ナジムの体の奥まで抉る。
「はっぁ、あっあっ・・・」
ナジムは小さく甘い声を漏らしていく。
もう、これ以上我慢することはできない。
涙も頬を塗らし続けている。
アサドはまるで事務的にナジムを抱き続けた。
こんなに愛のない男になぜこれまで陵辱されつづけなければならないのか・・・
こんな男の前で感じてしまう自分の体が嫌いだ。
いっそのこと体と心が切り離せたらどんなに楽だろう。
アサドの腕を掴んでいた手に力が入らず、ズルリと落ちると、アサドはナジムの手首を掴んで自分の首に回させた。
「んっ・・・いやっ・・あああっはっあああ」
「ほう・・・これは・・」
どうやらナジムの一番いいところにあたったらしく、ナジムはビクビクと体を揺らしながら蜜をはき出す。
アサドはそんなナジムの体をぎゅっと抱きしめて落ち着くまでそのままだった。
アサドの楔がナジムの中で大きくなる。
首筋に唇を押し当てられたがナジムはそのままぐったりとした。
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