そこに部屋をノックする音がした。
スティーヴンがシャワーをあびてバスルームから出てきた。
スティーヴンはドアを開けた。
「お呼びでしょうか・ご主人様」
ミシュアルの声がした。
マラークは体を起こす気力もないままぐったりとしていた。
「悪いがマラークをきれいにしてやってくれ。今日からお前にマラークの世話係を命ずる」
ミシュアルは一瞬眉を上げただけで跪いた。
「かしこまりました。ありがたきお言葉」
最悪だ・・・この男・・・
マラークはキッとスティーヴンを睨んだが、スティーヴンはニヤニヤと笑っていた。
「おい、何をする?!」
いきなり両手で抱き上げられてマラークは驚いてミシュアルに抗議する。
「シャワー室にお運びいたします。見たところ立ち上がれそうにございませんでしたので」
淡々と言われてマラークの方が赤くなる。
一方スティーヴンはニヤニヤとその光景を見ていたが
「お前の目は確かだな。さすが王子様だ。お前は人を見る目がある」
この状態のマラークに手出しをするどころか表情一つ変えない男をスティーヴンは気に入ったらしい。
ミシュアルの行動をただソファーに座って見送った。
マラークはミシュアルにお姫様だっこされたままバスルームへと運ばれてきた。
ゆっくりと下ろされるとミシュアルはシャワーを手にそのお湯をマラークの顔にかけた。
「おいっ、何を!」
「全く、無理をなさいます。あなたという方は危なっかしくて見ていられません。お湯でもかけて目をおさましください」
厳しい口調にマラークは笑う。
「お前も私を抱きたいのか?・・・おっあっ」
だが、ミシュアルはそう言うマラークを四つん這いにさせるとその尻を立たせた。
「やっめっ・・・」
後ろからシャワーをあてながら蕾の中へと強引に指を入れて中を掻き出してきた。
「お覚悟も無いくせに、強がりはおよしなさい。私はそんなことは望んでおりません」
強引に現れていく体を火照らせるのはマラークの方だった。
「スティーヴンは酷い奴だ。中に触れたらわかるだろ?」
「ええ、よく仕込まれておいでです。私のようなものの指でも食らいついて離してくれません」
ミシュアルの言葉にマラークは羞恥で更に赤くなった。
「やっぱりお前など世話係にせねば良かった」
その言葉にようやくミシュアルはハッとした。
「まさか、そのためのこのようなご仕打ちですか?」
マラークは笑う。
「まさか・・・」
だが、ミシュアルしそんな華奢な体を抱きしめた。
「本当に目が離せなくなりそうです」
<続き>
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