アビーはあまり気乗りしないない返事を返した。
「その代わり明日までだからね」
夜の間だけならと了解したらしい。
マラークはアビーの服を着て部屋を出て行った。
アビーはマラークの変わりにベッドに腰掛けていた。
そこにノックの音がしてドアが開いた。
「ただい・・・え?誰?!」
マラークの服を着た別人がそこにいたことにすぐに気づいた。
「あのいたずら小僧が・・・」
スティーヴンは苦笑した。
「ごめん!!俺が悪いんだ!!」
アビーがベッドが降りて床に手をついた。
スティーヴンはそんなアビーの肩を掴むと立たせた。
「お前は謝らなくても良いよ。どうせあの身勝手な王子様の命令でしょ」
「違うって!!」
懸命にマラークをかばおうとするアビーの頭に手を乗せるとくしゃくしゃとした。
「わかった。もういいから部屋に戻りなさい」
スティーヴンはため息をついた。
アビーは何度も
「本当に俺が悪いんだ!マラークのことは叱らないで!あいつ首のところに痣があったんだ。もうぶたないで」
と言って部屋から出て行った。
「やれやれ」
スティーヴンはグラスに注いだブランデーを飲み干す。
「戻ってきたらお仕置き決定だな」
ニコニコと楽しそうに空のグラスにブランデーを注いだ。
それにしてもマラークはアビーにキスマーク見られたのか・・・
ふん、俺のもんだって使用人達にもわからせておかないと、あんなに可愛いんだからな。
グラスに口をつけてもう一口ブランデーを飲んだ。
「ねぇ、それおいしいの?」
しばらくしてマラークがドアの入口のところに立っていた。
「ようやく王子様のご帰還ですか」
スティーヴンは酔ったのか少しだけ陽気に見える。
マラークは彼に近づくとその手からグラスを取って口に運んだ。
「ん・・あんまり美味しくはないみたい」
マラークはグラスをスティーヴンに返した。
「で、今までどちらにいらしたんですか?」
スティーヴンがおどけた感じでマラークの頬に手を添えた。
「庭で猫と遊んできた」
「ほう、それは化粧をして着飾った雌猫ですか?」
スティーヴンはニヤリと顔をほころばせた。
「雌猫かもな」
すると突然スティーブンがグラス落としてマラークの両手首を掴んだ。
そのままベッドまで歩くとベッドの上で勢いよく離した。
「痛い!何?!」
「王子様が童貞を捨てたかどうか、確認しないとな」
スティーヴンの手がマラークのズボンに手をかける。
「やめろ!!離せ!!」
バタバタと足をバタつかせてマラークは抵抗していた。
「本当に猫だ!!何もしてないから、離せ!!」
「だから確認するんだろ。おとなしくしろ」
グイッと下着ごとズボンを下ろされてすぐに下半身がむき出しになった。
スティーヴンはマラークの花茎を人差し指と親指でつまみ上げた。
「うん・・・どれどれ」
スティーヴンが顔を近づけていく。
マラークはそんなことで少しずつ花茎が堅くなっていった。
「おや~おかしいな。見てるだけなのに興奮しちゃったのかな?王子様淫乱」
わざと高く花茎を持ち上げながらマラークにも見えるようにする。
マラークは唇を噛みしめた。
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