「お前一人で寂しそうだったから、どうせなら俺も気持ちよくしてもらいてえから」
雅秀は開かれた光長の蕾に筆先で刺激する。
「お、欲しがってるぞ」
「ちがっ・・」
中途半端な刺激に光長の蕾が伸縮するのを
まじまじと見つめられていたたまれなくなる。
「あっ・・・やっ・・」
雅秀は筆の柄をその蕾に入れ始めた。
硬くて冷たいものが入れられると中途半端だったそこが締め付け始めた。
「なんだ、そんなに欲しかったならそう言えばやったのに」
雅秀の口元が上がっている。
軽くそれをかき回されて
声を上げているとその口を何かで塞がれた。
「いくら一人部屋でも、お前の声はでかいから聞こえるぜ」
「んんん・・・うう・・・」
それでもまだ筆で弄んでから
「さて、俺もそろそろ挿れさせろ」
差し込まれていた筆の柄を引き抜かれて
目の前に出された雅秀は熱くたぎってめずらしくその先から透明の密をたらしている。
雅秀も興奮しているのだと知ると少しだけ報われた気がした。
すると足を拘束していた紐がほどかれて布団の上に横たえられる。
「うつ伏せになって腰を高く上げろ」
雅秀が耳元で囁くと意志とは関係なく光長は従っていた。
「いい子だ」
雅秀の掠れた声になぜかゾクゾクしながらその楔を待ち受ける。
一体どうしてしまったのだろう?こんなのはおかしい・・・
光長がそう思った時、雅秀の熱い楔が光長の待ち受けていた場所に与えられると
光長の瞳からは涙が流れる。
これほどにこの瞬間が待ち遠しいと思ったことはなかった。
雅秀の楔が奥に入り込んでくると内蔵から溶けてしまいそうな
妙な気分になる。
こんなことに慣れている自分がいかがわしくて
光長は布団に顔を埋めて泣いていた。
雅秀は光長に楔を打ち付けながらその感触を刻みつけるように
何度も繰り返すのだった。
やがてお互いが果てると、雅秀は自らの部屋へと帰っていった。
「俺は・・・もう元には戻れないのか・・・」
光長は散乱した布団の上で女々しくも涙を流し続けていた。
<「蜜月」山小屋にて1に続く>
にほんブログ村
読了、お疲れ様です。
web拍手をありがとうございます。
ブログ村ボタンも協力感謝していますvv
PR