口から雄を引き抜いて、なかなか達してはくれなかった。
その間芳生は光長の雄と蕾に張り型を使って悪戯している。
光長の雄は反り返って腹についていた。その裏筋をたどるように触れる。
開かれた足の間で芳生の目の前に晒された蕾が収縮していた。
「おやこんなに欲しがるなんて、あなたという人はまったく・・・」
「うっ・・」
芳生は張り型を蕾でクリクリと触れる。それだけでいやらしく口を開けてしまう自分の体が悲しかった。
泣きそうな顔の光長に気づいた桔梗は雄を突っ込みながら頬に優しく触れた。
「そんなに苦しいの?私はすごく気持ちいいのに」
耳元で囁く声は掠れていた。放って置いてもすぐに達してくれそうだ。
だが、光長はあえて口を窄めて強く吸った。
「ああ・・いくっ」
桔梗は体を震わせながら光長の口の中に欲望の蜜を吐き出した。同時に下から強い衝撃が襲う。
「ん・・ぐっ・・・」
光長の蕾に張り型を突き入れて芳生が微笑んだ。
「どうですか?すぐに良くなりますよ」
差し入れた張り型を奥に入れたり抜いたりしながら光長の蕾を掻き回す。
まだ萎みきらない桔梗の雄を咥えながら口の端から飲みきれなかった桔梗の蜜が流れ出す。
桔梗はしばらくそのままの体勢でビクビクと体を痙攣させるように震わせてからゆっくりと雄を光長の口から引き抜くと、今度は自らの唇で光長の唇を塞いだ。
芳生は相変わらず下から張り型を動かし続けている。
固くなった光長の雄は触れられることもなくビクンと揺れる。
芳生は「ほう」とだけ言っても何もしようとはしなかった。
「あなたならこれだけでいけるはずです」
そんな・・・光長は瞳を開くと桔梗の顔がまだ唇を塞いでいた。
入念に口の中を舌で舐め回してくる。また舌に触れながらやらしく絡みつけてきた。
そうしている時間は決して長くは無いはずだった。それなのに一方的に後ろだけ体温も感じられないもので弄られても、それ以上は無理だ。
自ら気づかれないように雄に指を絡め付けると2、3回擦り上げた。
「うっ・・・はっ・・」
すぐに反応をした。今達してしまえば楽になれる。
そう思った瞬間に、芳生の指先が光長の雄を締めつけた。
慌てて振り返った光長に口元を上げて笑った。
「だから言ったじゃありませんか。後ろだけだって。あなたが勝手にそうしたんなら、私はそれを阻止します。どんなに気持ちよくてもいけないんですよ」
気が遠くなりそうだった。
光長は懸命にその手を退かそうとする。
その腕を桔梗に掴まれた。
「社長の命令は絶対です。あなたでも逆らってはいけない。この手はまた縛らないとだめですか?」桔梗が芳生に尋ねると芳生は頷いた。
「そうですね。その手とこっちも締め上げてしまいましょう」
光長の雄を締めつけながら持ち上げた。
あられもない格好で横たえられて後ろの張り型の電源を入れられた。
ブーンという低い音を盾ながら光長の粘膜を刺激する。
光長の瞳からは涙が流れ出した。
また地獄が体にのしかかる。しかしそれだでは終わらなかった。
そこに赤い部屋の襖が開くと、見覚えのある長髪の美しい男が姿を現す。
「お久しぶりですね。お元気出したか?おや、泣いてますね」
男が光長の顎を掴んで上向かせながら顔を覗き込んできた。
光長はその男の顔を見て両目を見開いた。
「あなたは・・・!!」
<「弦月」再び商家にて9へ続く>
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