「ああ・・・も・・う・・いいか・・げん・・ぬい・・て・・」
「だから覚悟しろと言ったはずだ」
雅秀の掠れた声が耳元に囁かれる。
もう何度も絶頂をむかえているというのに雅秀の楔は光長の中から離れない。
腑から雅秀の体と溶け出して一体化するのではないかと思えるほど雅秀は光長の中にずっといる。
流石に光長は全身が怠いし、足にも力が入らない。
このままでは明日起き上がっても修行などはできそうもない。
「わかった・・・か・ら・・もう・・これじ・・ゃ・・しゅぎょ・・う・・」
「修行できないって?良いじゃねぇかずっと俺とこうして楽しめば」
雅秀は光長の接続部分からあふれ出る自らの欲望の液体をくちゅくちゅという音をさせながらかき回す。
「あああ・・・くう・・やぁ・・・」
光長は長い髪を束ねていたのもかなり乱れで髪もバラバラになりながら雅秀に揺すられている。
ふっと体を起こされると雅秀の上にまたがる格好になった。
「さ、今度は上で好きなところを自分で刺激しろ」
雅秀も流石に疲れたと見えて自分は仰向けに横になると腰だけたまに突き上げた。
「ああん・・そんな・・ああ」
「それでもお前は自ら抜かないのだから、これが好きなのだろう」
「そん・・なぁ・・・」
光長の虚ろな瞳は怪しいまでに妖艶な光を宿している。
光長自身は気づいていないのだろうが、こうして抱かれている光長はとても美しいのだ。
白い肢体に赤く色づいた乳首に触れてやると濡れた唇が僅かに開いた。
その姿をずっと見ていても飽きないと雅秀は思っていた。
だからわざと光長から離れなかった。
「ああ・・だ・・め・・・まさ・・ひで・・んんん・・ああ・・」
光長が悩ましげに何度も首を振ると雅秀はもう数え切れないほどの口づけを光長にした。
そのまま強く腰を下から突き上げる。
「ああ・・おかしくな・・るぅ・・」
「おかしくなってしまえ・・・俺にもっと狂え、そして忘れるな。俺だけを見ろ」
傲慢とも思えるような雅秀の言葉は光長にとってはどこか嬉しい響きがある。
更に乱れながらそのまま気を失ったように雅秀の腹の上に倒れ込んだ。
ハアハアというお互いの荒い息だけが暗い小屋にこだましていた。
<「蜜月」屋根裏にてへ続く>
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読了、お疲れ様です。
web拍手をありがとうございます。
この小説もあと2章を残すばかりとなりました。
次はリーマンものにしようかと考えています。
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