むしろそんな言葉に興奮してしまう自分がおかしいと思った。
羽根はそれが悲しくて涙を流していた。
だが朱鳥は羽根の涙に気づくと急に優しくなった。
「言い過ぎました。あんまりあなたが可愛かったのでつい・・・さあ、腰を高く上げて」
優しい口調の朱鳥に羽根は従った。
朱鳥の雄が羽根の蕾に埋め込まれていく。ようやく与えられた満足感に羽根は甘い声を洩らした。
「ああんん・・・くうんんん」
その頭を朱鳥は何度も撫でている。好きな人が愛した子を自分が貫く満足感。
だが、それは空しくなる一方。どっちも自分のものではない。
それなら両方とも壊れてしまえばいいのだ。
いつからか朱鳥の突き上げが激しくなると羽根は泣き声をあげていた。
「ああっ・・・すちょう・・もう・・ひいいん・・こわ・・れ・・ちゃぁぁう」
それでも朱鳥は滅茶苦茶に羽根の体を突き上げた。
昨晩雫にされたように、自分も羽根が達するまでそれは続いた。
やがて羽根は白目を剥きながら前から白い欲望を吐き出すと、ようやく朱鳥は羽根を解放した。
「すまない・・・お前が悪い訳じゃないのに」
呟く朱鳥の瞳には誰にも見せたことがない切ない感情が灯っていた。
その長い髪に羽根の手が伸びる。
何度もその頭を撫でてくれる。
「羽根?」
朱鳥の瞳が揺れながら羽根を見ると、羽根は涙でぐちゃぐちゃになった顔で微笑んでいた。
「いいんです。これはお互いに罰なんですから・・・俺はあんたも好きですよ」
その言葉に朱鳥の感情のない瞳から涙があふれ出して下に横たわる羽根の頬を濡らした。
羽根は朱鳥の頭を自分の白い胸に押しつけた。
朱鳥はまるで生まれたばかりの子供のように純粋なのだと羽根は思った。朱鳥よりも自分の方が汚れているし汚いしずるいのだと・・・
だからこうして少しでも罪滅ぼしができるのならと思って朱鳥の頭を優しく撫でていた。
<「恋占い」監禁部屋にて15へ続く>
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