朱鳥が羽根の雄を握りこんだ手を数回擦りあげるとあっけなく羽根は白い飛沫を飛ばした。
殆ど量は出なかったのに羽根の体はガクガクと何度も痙攣するように震えていた。
朱鳥が服のままその濡れた体をぎゅっと抱きしめた。
ふと羽根は雫の香りを感じた。
「しずく・・・もっと」
うわごとのように呟く羽根に朱鳥はその体を抱えるとバスルームを後にした。
「続きはベッドに致しましょう」
羽根の耳元に響いたのは紛れもなく朱鳥の声だった。
「あ、ちがっ・・・しずくは?」
羽根は今更雫の姿を探したが雫の姿はどこにもなかった。
「彼は仕事で今夜は戻りません。代わりに私があなたに拷問をさせていただきましょう。そうだお食事がまだでしたね」
朱鳥は全身びしょ濡れのまま羽根を抱きかかえてベッドルームに戻ると羽根の体の水分をバスタオルで拭った。そして自分も濡れた服を脱いで近くに置いてあったバスローブを着ると、手を叩いて「食事を!」と叫ぶ。
程なくドアをノックする音がして1人のボーイがワゴンを押して部屋に入ってきた。
羽根は大きなバスタオルで懸命に自分の体を覆い隠した。
「失礼しまた」ボーイの若い男は朱鳥にも羽根にも全く興味がなさそうにワゴンを置くと部屋を出て行った。
「さて」
朱鳥がワゴンをベッドに引き寄せると銀色の蓋を持ち上げた。
そこにはローストビーフと野菜がきれいに盛りつけられている。
朱鳥は羽根の体からバスタオルを取り除くと仰向けに横たわる羽根の体の上にその皿のものをばらまいた。
「えっ、何を?!うっ・・・」
いきなりひんやりと冷たいものが体に乗せられて羽根は驚く。
自分の体の上にローストビーフやらレタス、パフリカが色とりどりにちりばめられている。
「さて、いただきましょうか」
朱鳥が羽根の体の上のパプリカのスライスを舌先で器用に咥えた。
「あっ・・」
なんともくすぐたいような感触が羽根の体を襲ってくる。
だが、お腹がすいていても自分の口には入らない。どうするのかと眺めていると朱鳥は口元を上げて羽根に言った。
「あなたもどうぞ」
ただし手を使ってはいけませんよ。ほら取りやすいところに置きましょう」
と羽根の鎖骨付近にローストビーフを置いた。
朱鳥は続けて羽根の腹の辺りにあったローストビーフを咥えてからペロペロとそこを舐めた。食欲よりもその感触の方が上回る。
何度か朱鳥が繰り返していくと羽根の体はすっかり熱くなっていた。
「せっかくシャワーを浴びたのにもっときれいに舐めないとダメですね」
舌だけで体中を舐められるともっと強い刺激が欲しくなってくる。
羽根はいつからか腰が浮いている。
朱鳥はそれに気づいてもわざと知らん顔で羽根の体中を舐め続けていた。
「ああ・・・すちょう・・んん・・ここも・・もっと・・・」
羽根が膝を立てて足を開くと朱鳥の長い髪を掴んで導いた。
朱鳥が一瞬瞳を見開いてから微笑んだ。
「淫乱」
<「恋占い」監禁部屋にて14へ続く>
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そろそろコメントを変更したいと思います。
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