すると雫は噴き出した。
「素直に「嫌だ」と言えば許してやるのに、お前は強情だな。もういい、下がれ!ここからは眠っている羽根にしてもらう」
その言葉に朱鳥は驚いて顔を跳ね上げた。
「それはあまりにも・・・」
朱鳥が唇を噛みしめて動こうとした腕を雫は掴んで下がらせた。
「もう下がれと言ったのが聞こえなかったか」
冷たい雫の声に朱鳥はそれ以上は動けず足下のズボンを引き上げて履いた。
雫はソファーから羽根が静かに寝息を立てている大きなベッドへと移動した。
羽根の背中に腕を回す。
「朱鳥、いつまでそこにいるつもりだ?それともお前も羽根に気持ちよくして欲しいか?」
朱鳥はまた無表情に戻っているのを雫は面白くなさそうに
「まあ、いいそこで見ていろ」
と羽根の下着毎ズボンを引き抜いた。
ベッドサイドの引き出しからローションを取り出すと眠っている羽根の尻にたっぷりと振りかけた。それでも羽根は動かない。
雫が慣れた手つきでマッサージでもするように羽根の股間にローションを塗り込むと羽根が僅かに声を出した。
「あん・・ん・・」
夢でも見ているのか、それでも甘い声をたてている。
雫は難なく羽根の蕾に長い指先を入れたり出したりし始めると、部屋中にくちゅくちゅといういやらしい音だけが聞こえてきた。
「し・・ずく・・さま」
朱鳥も中途半端なまま放置されたのが次第に辛くなってきた。
無抵抗な羽根の白い肌を見ているだけで興奮してくる。
朱鳥のそんな姿を雫は見逃さずに口元を意地悪く歪めると手招きをした。
「ふん、お前らしくもなく正直じゃねぇか・・・羽根を見ていて興奮したか?まあ、この子は特別だからお前みたいな聖人君子でも狂うんだよな」
と羽根の蕾で指先を戯れさせている。
「じゃあ、お前が先にやってもいいぞ。その代わり俺に全部見せてな」
雫の考えがよくわからないと朱鳥は思った。自分の好きな相手が別の誰かに嬲られる姿が見たいと言うことなのか?
もし朱鳥が逆の立場ならばそれは見たくはないと思った。
ふと羽根の顔を見てそれが打ち消された。
眠っていたはずの羽根がいつの間にか目を開けていた。朱鳥に縋るような目を向けている。
一体何を求めているのかわからない。
朱鳥は何も考えられなくなり、ベッドへ上がり込む。
3人分の重さにベッドが少し沈んだ。
「ほう・・・いいねぇ」
いたずらっ子のように雫が羽根から離れて視線だけを向けてくる。
朱鳥の唇はあやすように羽根の唇に落とされた。
「少しだけだから」耳元でそう囁くと羽根の足首を掴んで開かせた。
<「恋占い」監禁部屋にて6へ続く>
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