あまり無理せず、気力が衰えていますので、エネルギーを恋愛に注がない方がいいでしょう。複数の上司に注意!無下に断れば仕事に響きますご注意ください。
通勤電車で羽根はまた占いを読みながら、たまたまなのに最近的中している気がする。
元はと言えば彼女と別れた日からそれが続いている。
これはお祓いか何かしないと悪いものでもついているんじゃないかと考えていた。
そしてオフィスに着くとデスクの上にメモが置かれていた。
“出社したらすぐに部長室まで来るように”
朝から月岡蒼に呼ばれた。
「失礼します」
羽根がノックをして部屋に入るとなぜか先輩である山田がそこにいた。
山田は来客用のソファに座って部長席の蒼と何かを話していたらしい。
羽根の姿を見ると目を細めて挨拶した。
「おはよう羽根」
その視線だけで羽根の背筋からゾワリとした感覚が湧き起こった。
「おはようございます」
「おはよう美津濃君」
それとは対照的に爽やかな笑顔を向けた蒼は今日はタイトなスーツ姿に髪をアップにして、できる女というイメージがした。
まぁ、女ならば・・・の話だけど
羽根は複雑な心境を表情に出さぬように二人の前に来ると、蒼が羽根にソファーに座るよう勧めた。
羽根は山田の横に腰を下ろした。
「・・・・」
同時に羽根の尻に山田の手が後ろから伸ばされた。
一瞬顔を強ばらせた羽根ににこやかな蒼が話しかけた。
「朝から呼び出したのは桧山商事の件なんだけど、君たちが担当だと聞いたからなんですが・・・」
蒼の視線が羽根の尻に触れる山田の手を見つめている。
山田は後ろから羽根の尻の下に指先を入れようと動かしていたのを見つかったらしい。
だが蒼は何も言わずに言葉を続けた。
「来月50周年記念のパーティが開催するのは知っていると思うが、その記念パーティにぜひ君たち担当者も招待したいとのお誘いを受けた。出てくれるよね」
「・・・はっ・・」
山田の手が羽根の背中のズボンの隙間から入り込んで直に尻に触れて、思わず羽根は声を上げた。
その声に蒼は目を細める。
「ほう・・」
そのままなぜか自分の席を立ち上がって来客用ソファの前に立った。
羽根は驚いて立ち上がろうとするとその体を山田が押さえた。
「大丈夫だから、お前は座っていろ。了解です部長、ところでご一緒にどうですか?」
ニヤリと笑う山田に蒼はゴクンと唾を飲み込んだ。
「そうねご相伴にあずかろうかしら」
と山田にソファに押さえつけられた羽根を見た。
「えっ・・え?」
羽根だけが意味がわからず2人の顔を見比べていた。
<「恋占い」オフィスにて2へ続く>
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