必死でその下から逃れようと藻掻くと、クマは羽根の体に鋭い爪を立てて服を裂いた。
そこをペロペロと舌で舐めてくる。
何だかくすぐたいような心地良いような生温かい感触が胸を這う。
大声を出して逃げだそうと必死になっていると、誰かが名前を呼んでいた。
「羽根、羽根・・大丈夫?」
瞼を開くと目の前に誰かの顔があった。クマじゃない・・・
体が重くて動かないのはその男が羽根に覆い被さるように乗っているからだと判断するのは容易だった。
「桧山さん?」
「雫だよ。大丈夫?うなされていたね」
それは全てあなたのせいだと言いたかったが羽根は言葉を飲み込んだ。
それよりも桧山は羽根の来ていたパジャマのボタンを開いてむき出しになった白い胸を舐めていた。だからあんな夢を見ていたんだと思った。
「あの・・それよりも・・・」
羽根は自分の既に赤く尖っている胸を見た。
「ああこれ」
「・・っ・・」
雫が指先で羽根の乳首を弾いた。急にジンとした痛みと同時に甘い記憶が蘇る。
「やめ・・て・・ください」
羽根が雫の涼しげな瞳をじっと見つめる。
「説得力ないなぁ。そんな潤んだ瞳で見られると逆に煽られるよ」
ペロンと胸を舐め上げられて背中がゾクリとした。
「あうっ・・」
雫はそんな羽根にクスッと笑うと片手を上げた。
「はい」
すぐに音もなく現れた朱鳥に雫は耳打ちした。
「かしこまりました」
朱鳥はそう言うと部屋を出て行った。ドアが閉まった後からカチャリと外から鍵がかけられる。
「何で鍵をかけるんですか?」
「もちろん羽根が飛んで逃げ出さないようにだよ」
微笑む雫はとても優しそうに見えるのにその言葉の意味を考えると恐ろしかった。
「ここ、まだ痛い?」
雫は羽根が着ているパジャマのズボンのゴムの中に手を入れて羽根のふっくらとした尻に触れる。ビクンと体を震わせると一気に下着ごとズボンを足から脱がせた。
「いやっ!!もうやっ」
羽根は両手で雫の体を押しやるが雫はビクともしなかった。
「傷ついてないか見るだけだよ。おとなしくしていないとまた縛るよ」
その言葉に羽根は動きを止めた。
「本当に見るだけ?」
「ああ・・さぁ足を開いて」
でも足を開くなんて・・・羽根はためらいながら雫をじっと見つめる。
「昨日は自分からあんなこと言ったのに・・今更でしょ」
耳元でそう囁かれて羽根はカッと赤くなった。
<「恋占い」病室にて3へ続く>
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