もう一度ゆっくりと水晶を入れる。全てが入ると今度は一気にそれを引き抜いた。
さっきまでとは違う感覚が光長をおかしくしていく。
雅秀に見られることもこの感覚もたまらなく気持ちが良い。だがそれを認めてしまったら自らが落ちていくようで嫌だった。
雅秀はよほどこの水晶玉が気に入ったらしく何度も繰り返した。
光長の声は甘いものに変わっている。
光長自信は認めたくなくてもそれは表情や声に現れているのだった。
そしてようやく雅秀も我慢の限界がきたらしく、自らのスラックスのファスナーを下ろすと硬く張りつめた雄が現れた。
何度も玉を飲み込んだ光長の蕾はひくついていた。熱い雅秀の体温が近づいただけで体中の体温が更に上がった。
「んっ・・うっ」
水晶玉とは比べものにならない質量の雅秀の楔が光長の蕾に入ってくる。
いくら水晶玉を何度も出し入れしたからってこれは違う。
光長は苦しそうに何度も息を吐き出しながら声を上げると雅秀の唇が光長の唇を塞いできた。
ゆっくりとなぞるように口の中を雅秀の舌が動いていく。
それに気を取られていると下から入ってくる痛みが和らぐ気がした。
気のせいか雅秀の口づけが微妙に優しく感じられるのはなぜだろう。
光長の両腕は既に雅秀の首に回されている。
雅秀の楔が全て光長の中に埋め込まれて光長は体の中から火傷しそうな程の熱を感じた。
同時に自ら雅秀の口づけに答えるように舌を絡めていた。
「動くぞ」
雅秀が耳朶を舐めながら囁くと何度も頷いた。
昔こうして海辺で抱き合ったことがあるような気がする。光長は目の前に広がる青い空を見つめながら雅秀の熱い楔で何度も突かれた。
次第にその動きが早められて雅秀が欲望の蜜を光長の中に吐き出す頃には光長は意識を飛ばしてしまった。
海の波の音だけがずっと聞こえている。
<「弦月」海辺にて4へ続く>
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