「もうべとべとじゃねぇか」
雅秀はさんざんかき回した歯ブラシを抜いた。光長はいきなり抜かれると物足りなさを覚える。
雄の先からは透明の密が糸を引くように洗面台を濡らしている。
「自分で抜いてみろ」
耳元で囁かれると光長は性奴のように従った。自らの手で雄を握る。
「こっちも刺激がねぇとイけないくせに。手出せ」
光長が反対側の手を出すと雅秀はその人差し指と中指を立てて蕾に突き立てた。
「あああ」
自らの指なのにたまらなく気持ちが良い。光長は両手で自慰を始めると雅秀は両手で胸の飾りに刺激を加える。
「ああ・・もぅ・・くっ」
次第に雄を擦る手が早まると蕾に入れた指先も動かしながら光長はとろんとした瞳で訴える。
雅秀が頷く。
「ああ・・ああああんんん」
体を大きく揺らしながら鏡に白いねっとりとした光長の蜜が飛んだ。
光長はぐったりと雅秀の胸にもたれかかっていた。
「さぁて、じゃあ本番いくか」
雅秀の両手が自らのきつそうになっているスラックスのファスナーを開けた。
鏡に映し出された雅秀の雄は天井を向いて光っている。
動かなくなった光長の尻を片方持ち上げて鏡に向けて広げた。
「よく見ておけ、お前が俺を欲しがる様を」
開かれた孔に自らの楔を押しつけた。どう見てもサイズが合わないはずなのに雅秀が押しつけるとその先が飲み込まれていく。
「どうだ、お前自分ですげぇ淫乱だとわかっただろ」
「あっ」
雅秀が乳首を捻ると先だけ飲み込んでいる蕾がヒクついた。
「いやっ・・・」
光長が顔を背けると雅秀の口が頬に触れて引き戻された。
ズブズブと少しずつ埋め込まれていく硬い楔を飲み込んでささやかだった蕾が大きく広がっている。同時にイったばかりにも関わらず前まで反応していた。
「光長見ろ、お前のここも喜んでるぜ」
それを指摘されて俯くと長めの髪が鏡を見えなくしてくれた。
「馬鹿、よく見てないとひとりでするとき思い出せねぇぜ」
「ひと・・りでなんて・・しない」
「何とぼけたことを言ってるんだよお前、たった今ひとりでしてたじゃねぇか。俺はお前の手伝いをしてるに過ぎないぜ」
どこまでも意地の悪い言葉。だが雅秀の言ったことは嘘ではない。こんなところで自慰などしてしまった自分が馬鹿だった。
「お、全部食ってるぜ、ほら、よく見ろ」
雅秀の手は光長の顎をすくい上げて汚れた鏡に映し出された淫らな自分を見せつけた。
「これがお前だぜ、自分でもびっくりしねぇか、ここ見てるだけで興奮して締めつけてくる・・よせきつくて動けねぇだろ」
「・・ああんん」
ガクンと腰を動かされて光長は声を上げた。
やがて雅秀がぬらぬらと光る楔を引き抜いていく、それに絡みつく蕾をもう一度楔が打ち付けられた。
見たくないのに無理矢理見せられる接続部分が動き出した。
光長はいつもよりも興奮している。体中が熱く雅秀の胸にもたれかかりながら突き上げられて体が震えた。
「すげぇ、お前の中今日は一段と絡みついてきやがる。俺が持ちそうにねぇ」
雅秀の動きが速くなり始めると、もう鏡のことなど忘れて角度や向きを変えながら突き上げられた。知らぬ間に涙を流して声を上げていた光長は既に声も掠れている。
「もう、、だめ・・でる」
「ああ」
雅秀もめずらしく余裕を失ったのか短くそう言っただけでお互いに達した。
光長の中に熱い蜜が注ぎ込まれていく。あふれ出すほど多くの蜜が洗面台を更に汚した。
<「弦月」タクシーにて1へ続く>
にほんブログ村
読了、お疲れさまでした。
web拍手をありがとうございます。
「エピファネイア」文字ミスが多かったので直しました。
まだ色々とおかしいところが多いです。。。。(反省)
PR