「だめ、楓は何もしないで、僕が全部するから楓はお客になって」
桔梗の提案に目を見開くと桔梗は付け加えた。
「でも楓を抱くのは僕だよ」
その甘く溶け出しそうな言葉に頬を染めた。
桔梗は執拗に楓の乳首を嬲ってからゆっくりと舌を這わせてへその横を通りながら楓の雄の根元にたどり着く。
その根元にぱくりと歯は立てないようにかぶりついた。
「はっ・・」
楓が僅かに声を出す。
桔梗はそのまま手を使わずに口だけで雄を這って先にあるくびれの部分に到着するとそこで舌を使って一周してから裏筋をつたい舐め下ろした。
楓の喉がごくりと唾を飲み込んで動くのを下から見つめながらまた先端まで舌を這わせる。
何度が行ったり来たりを繰り返されると、楓はじれったさにその雄が勝手に動いた。
「楓が喜んでくれてうれしいよ」
わざと雄を舐めながらそう言う。
楓は足を開いて腰を持ち上げる。
「桔梗・・こっちも」
その奥にひっそりと隠れていた楓の蕾が見えると桔梗はそのまま舌を使ってその奥に舌をねじ込んだ。楓の蕾が収縮する。
桔梗は舌でたっぷりと湿らせてから、届かなかった奥へ指を2本入れていく。
「ああ・・んんん・・いい・・」
2本の指を別々に動かされて楓の雄は喜びの蜜を溢れさせた。
それが雄の裏側をつたって蕾まで流れ出す。
「楓・・すごい感じてる。気持ちいい?」
こんなことを聞く桔梗の顔はどこか幼く見える。
楓はコクコクと頷いた。
すると桔梗は自らの雄を出す。
すっかり硬く張りつめた雄は楓の蜜のおかげですっぽりと先が入った。
「あんっ・・くっ・・はぁ・・」
そのままゆっくりと体を進めると楓の体を抱きながら口づけた。
楓の舌は待ちかまえていたように桔梗を受け入れる。
上も下も体いっぱいで桔梗を感じながら楓はその喜びを噛みしめている。
今日の桔梗のお客が自分にとって大切な人だと言うことを知っていた。
なんという皮肉な運命だと思うところが、今ではどちらも別々の愛で包み込める自信がある。
桔梗は楓を抱きしめながら客の前でこんな風に受け入れられる自分を想像すると、少しおかしかった。
だが何度も声をあげてすがりつく楓が自分だけの宝物だということは嬉しかった。
もう誰にも渡さない。芳生にだって今後は楓に指一本触れさせたくない。
いつの間にかそんな独占欲が生まれる中で、今夜自分は客と床を共にするとは・・・
何度も楓の体を突き上げると楓はガクガクと体を揺らして白い蜜を飛ばした。
それを指先で拭いながら口でペロリと舐めた。
楓のは舐められるけど客にはできないかもしれないと桔梗はまた苦笑した。
「何がおかしいの?」
「楓の蜜は甘いと思ってね」
すると楓も微笑んだ。
「そこには桔梗の蜜が体中に溶け込んでいるからだよ」
「ああ、そうか」
お互いの愛情があるから甘いのだと気づいた桔梗は楓の赤く熟れきった唇をもう一度塞いだ。
やがて客が登楼してきた頃には桔梗はきれいな仕掛けを羽織って出迎えた。
それを見た楓は少しだけ涙ぐんでいた。
<おわり>
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さでやっと「桔梗」が終わりました。
終わってみたら楓が主役みたいになってしまいました。(^_^;)
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