「桔梗、最初のお客は花梨と2人で行ってください。2人ですよ。ちょっと古い知人でしてね」
※ここからは18歳以上の方のみどうぞ
[0回]
芳生の言葉が何度も桔梗の頭の中で繰り返された。
とうとう客をとらされる日が来てしまった。
格式が高い店ではあるが所詮陰間茶屋。女性の遊郭のような儀式はない。
だから突然どんな客が現れるのか水揚げの日まで知らされないのが常であった。
この日突然言い渡されて驚いたのは花梨も一緒だった。
桔梗は楓のことも落ち着いて覚悟は決まっていた。
しかし、花梨は芳生のことが好きで芳生もきっと自分を格別な思いで見ていてくれると思っていたのでその言葉に衝撃を受けた様子だった。
ふっくらとした子供っぽい顔が今日は険しくなっている。
やがて客が来る時間になると何となくソワソワしてきた。
「桔梗ちょっといいですか?」
楓が桔梗を自分の部屋に呼んだ。
楓はあれから本当に引退してしまい、店の看板主(かんばんあるじ)となっていた。
楓目当ての客は残念がったが、店で声をかけられるだけでも嬉しそうだった。
芳生の考えも満更間違ってはいなかったようだ。
桔梗が楓の部屋に行くと楓は部屋の戸を全て閉め切ってから桔梗に抱きついた。
「楓・・・」
桔梗が予想外に子供じみた行動をとる楓に少し驚いた。
「やはりこの日が来てしまいました。覚悟はしていたつもりでもどうしても穏やかじゃいられなかった」
桔梗は楓の髪に染みついた上品な香の匂いを感じながらその背中を強く抱きしめた。
「桔梗、私を今抱いて・・・」
誘うような唇が桔梗の耳元で囁く。
桔梗はたまらなく愛しい人の唇を塞ぐとすぐにその帯を解きだした。
シュルシュルと絹の音がして帯が畳の上に落とされると楓と桔梗もその場に倒れ込んでいく。
桔梗はこういうときすごく男っぽい顔つきになる。楓はその顔を眺めながらクスッと笑った。
「何がおかしいの?」
「別に」
「じゃあ白状するまで啼いてもらうよ」
桔梗の手が楓の胸に滑り込んで楓の感じやすいところに触れる。
「・は・・・」
楓は少しだけ声を漏らした。
「もう尖ってる」
桔梗の唇が楓の胸に触れると舌先で硬くツンとした乳首を突いた。
「ん・・は・・」
楓も桔梗の雄に手を触れるとそこは硬くなっていた。
<「桔梗30」へ続く>
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