前は触ってもらえず、自ら回した手も手錠をはめられてしまい動けなくなった。
後ろも中途半端でアサドの楔で突き上げるような強い刺激はなかった。
中途半端だけどイクこともできずカミールは体を揺らす。
「アサド・・・もっと・・」
酷くするってこういうことなのかとカミールは気がついた。
焦らすだけ焦らされる。
アサドは罵るような言葉を忘れなかった。
「浅ましく指を頬張っているくせに足りないとおっしゃるなんて、どこまで貪欲な穴をお持ちなんでしょうか・・・おや、まるで女のように濡れてきましたね。全くいやらしい人です」
どんなに罵られようとアサドの攻めはカミールはそれで体が一層熱くなった。
だが、やはり足りない・・
「アサド・・・お願い・・きて・・」
頭の上でベッドの足に固定された手首をガチャガチャと鳴らす。
アサドはカミールを見下ろすと口元を上げて笑った。
「そうですか、私のが欲しいと?」
カミールがコクコクと何度も首を縦に振る。
アサドはその頬を掴むと口を開けさせると股間を突き出した。
服を着たままではどうすることもできないとカミールがアサドの顔を見上げた。
「口で取り出して奉仕しなさい」
命令されるままカミールがアサドのズボンのファスナーを歯で挟んで下ろしていく。
下着の上からアサドの雄に噛みつくようにぱくりと口に含む。
そのまま含んでいるとアサドの雄は堅く起ち上がりはじめた。
先端が下着の隙間から飛び出す大きさになると、カミールは懸命に口に含んで舌を這わせる。
くびれの周りを一周しながら裏筋をだどり付け根で袋も口に含んで転がした。
みるみるうちにアサドの雄は立派な大きさになる。
「自分から入れてください」
アサドはカミールの下に座った。
それからカミールの手首を拘束していた手錠を外した。
カミールは起ち上がるとアサドの方を見て唇に自らの唇を重ねる。
自ら誘うような淫らなキスを仕掛けながら、ゆっくりとアサドの楔に自ら蕾を落としていった。
「んっ・・あああっ・・くっはっぁぁ」
ゆっくりと息を吐き出しながらも、ようやく強い刺激が自らの肉体を貫いてきて全身が震える。
「カミール・・・好き者ですねあさましく食らうここが・・・やはりもうマラーク様にも会わせたくないですね」
ようやくアサドが本音を言った。
最初からアサドはカミールがマラークを取ってしまうんじゃないかと、そればかりを気にしていた。
けどカミールにとっては青臭いマラークよりもこうして酷く快楽を与えてくれるアサドの方が良かった。
「ぼくと・・・ここを・・・でていかなぁぁぁ」
「とんでもございません。出ていくのはあなたおひとりです」
「あっ・・いくっ・・ああっくっううんんん」
大きく腰を打ち付けながらカミールが果てた。
アサドもカミールの中に放った。
「熱いよアサド・・・気持ちいい・・」
カミールがもう一度アサドにキスをして舌を絡めていく。
まだアサドの雄を飲み込んだまま腰を揺らされて、アサドはカミールを自分の上からどかした。
「もう、終わりです。早く荷物をまとめて明日の朝早く出ていってください」
アサドの言葉にカミールは大きく口を曲げて笑った。
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