「少しでも気持ちいいと感じてしまわれたのなら、あなたにはそれを嫌悪するほどになってもらわねばなりません」
アサドはやめようとしない。
「いやっ・・・こわれちゃ・・・ああああっ」
何度も突き上げるアサドの楔は萎えることもない。
ナジムはとうとう泣きだしてしまった。
それでもアサドはやめようとはしなかった。
体中の快楽を引き出していく。
「あああっ・・いくぅぅぅ」
ナジムは何度目かわからない絶頂を迎えた。
雄の先はビクビクと揺れているものの中から出るはずの蜜は出尽くしてしまったのか、透明の蜜しか流れていない。
「いやらしい子ですね」
透明の蜜を拭いながらアサドは口元を上げた。
「こんなに締め付けてくるなんて・・・ほらっ」
「ああっ・・・やっ・・・・あああ」
アサドはギリギリまで引き抜いた楔を一気に奥まで埋め込んだ。
ナジムはアサドの腕を強く掴んでいた。
あまり強く掴んでいるのでアサドの腕にはナジムの爪の後がたくさんついていた。
何度突き上げられても
いや、突き上げられれば突き上げられるほど気持ちよくなる。
辛いどころか、もっとアサドに酷くされたいという思いさえ芽生えはじめていた。
でもそんなことをアサドに知られたくはない。
「ああ・・・どうしてあなたは・・・こんなに・・困った方です」
グリグリと腰を回されてナジムはイヤイヤと首を横に振った。
このままでは気持ちよすぎて気を失ってしまいそうだ。
アサドも次第に声があがってきていた。
そろそろ限界のようだ。
「あなたという方はこんな時でも私を翻弄なさるとは・・・いいでしょう」
アサドの動きが早まってきた。
「ひっ・・・あああんん」
ナジムも懸命にアサドの背中にしがみついている。
奥でアサドの雄の容量が増した気がした。
やがてナジムの体の中にジワリと熱が広がっていく。
アサドが小さくうめくとぎゅっとナジムを抱きしめた。
ナジムはこの瞬間が何よりも好きなときだった。
アサドが落ち着くとナジムは起きたばかりだというのにぐったりと瞼を閉じた。
アサドはズルリと自らの雄をナジムの中から引き抜くと、自ら放った性がナジムの太股から流れ出した。
アサドはナジムの額に唇を押し当ててから、裸のまま、その体を抱きかかえてバスルームへ向かった。
バスルームまで来るとナジムを下ろしてシャワーの温度を調整した。
再びナジムを抱きかかえると抱いたまま
シャワーをナジムの蕾にあてて指を入れながら蜜を掻き出す。
それでもナジムはぐったりとアサドにもたれかかったままだった。
よほど疲れたのだろう。
下腹を軽く押してもう中から出てこないことを確認するとバスローブにくるんで、大切そうにベッドへ運んだ。
子供のような無邪気な寝顔に唇を重ねたくなる衝動をこらえながら、ナジムに布団を掛けた。
何度も濡れた髪を撫でながらこめかみにだけ唇を押し当てた。
「あなたという方は・・・こんなに目が離せなくなるなんて思いませんでした」
ひとりごとを言いながら立ち上がると静かに部屋を出て行った。
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