ナジムの体はすっかり熱くなっていた。
「あっ・・・」
突然アサドの手がナジムの雄を握り込んだ。
「このままじゃいつまでたってもシャワーを浴びられないではないですか。しかたありませんから私が一度抜いて差し上げます。それとも今この場で、ご自分でなんとかなされるんですか?」
アサドは少し楽しそうに鏡越しにナジムを見る。
ナジムはイヤイヤと首を横に振っていた。
「どっちも・・やだ・・・放っておいて・・」
アサドの手が数回上下するだけでナジムの雄の先から透明の蜜が溢れ出してきた。
「どうしてもとおしゃるのであればそれでもかまいませんが・・・あなたが王様を誘惑したいのでしたらそれでも良いですよ」
ナジムはハッとして赤い顔を上げた。
「うっ・・・ああっ・・」
アサドのもう片方の手はナジムの乳首をつまみ上げるとナジムは声を上げた。
どうやら結局解放してはくれないようだ。
「さぁ、時間がありません。さっさとすませましょう」
そんな、事務的なことを言いながらもナジムの雄を握り込んだ手の力の入れ方と動きは見事だ。
どんなに抵抗したくても、段々とナジムの息が上がっていく。
「はぁ・・・はぁ・・・んんんっ・・やっぁ・・いっ・・くぅぅうぅぅう」
ナジムは腰を揺らしながらアサドの手を白く汚した。
涙目になりながらぎゅっと瞼を閉じた姿が健気でアサドは抱きしめたくなる衝動を懸命にこらえた。
「・・・ひとりで洗えるから・・もぅ」
ナジムがアサドの体を手のひらで押す。
「いいえ、いけません」
だが、アサドは出ていこうとはせずに、ナジムの体を洗うためのスポンジを泡立てていった。
こんな時でさえ、一人になることが許されないなんて・・・
アサドが慣れた手つきでナジムの体を洗い始めた。
さっきまでナジムを追い詰めていた手が、今度はまるで大切なものでも扱うように丁寧に洗っていく。
「痛くありませんか?」
アサドの問いかけにナジムは頷いた。
アサドが優しいのか意地悪なのかこの頃わからなくなる。
やはりこれも、マラークを思ってのことなのだろうか?
だから優しく接するのか・・・
早くマラークが戻ってくれば良いのに
でも、そうすれば私はもう二度とアサドに会うこともなくなるのだろうか?
それで良いはずなのに何故か胸が痛い。
一体このところ自分はどうしてしまったんだろう?
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