にはぬちゃぬちゃといやらしい水音が聞こえてくる。
他には時折朱鳥の甘い声が漏れる。
羽根の目の前では蠢く接続部分がリアルに前後に動いていた。
痛くなるほど張りつめて流れ続ける透明の蜜はシーツにしみをつくっている。
見せられてるだけで触れてもくれない。
雫は朱鳥を抱いて、朱鳥は長い髪を揺らしながら艶めかしく雫の上で背を撓らせていた。
「ひどい・・・」
羽根は泣いていた。
自分の体が辛いだけではなく、心が痛い。
体よりも今は心が引き裂かれているように悲鳴をあげていた。
いっそのこと変になってしまえばいいのに・・・
そんなことを考えていた。
ぎゅっと閉じられた瞼に時折指先が触れる。
瞼を開いてみると朱鳥の指先だった。
朱鳥は泣かされながらも羽根を気にかけて悲しそうな顔をした。
雫のバカ・・・
雫の動きが大きくなっていく。すると急に雫は朱鳥の中から雄を抜き出して、いきなり羽根の蕾を一気に貫いてくる。
「ひっ！いあぁぁぁぁぁっ・・・うっ・・・」
馴らしもせずにいきなり奥まで突き上げられて
泣き濡れていた羽根の瞳が大きく見開かれた。
まるで体を真っ二つに引き裂かれたように熱い塊が羽根の体を突き抜ける。
「ひっ・・あああああっ・・・」
大きな声をあげるのと抜かれた朱鳥が達したのはほぼ同時だった。
朱鳥の白い蜜が羽根と雫の体を汚した。
羽根は朱鳥の熱い蜜をかけられて体の滑りが一層よくなるのを感じた。
雫の動きが速くなりながら羽根の体の中でどんどん膨らんでいく。
きつくて、熱くて、奥まで届く
羽根の表情が苦痛から少しやわらいだ。
「くっ・・い・・くっ・・・」
その言葉に雫が羽根の背中に腕を回してぎゅっと抱きしめた。
息が出来ないほど強く抱きしめられて羽根は今までで一番感じながらビクビクと雫の腕の中で白濁とした蜜を吐き出した。
「し・・ずく・・」
と呟いた羽根に雫はその唇に優しく触れるような口づけをした。
それは次第に熱く濃厚なものに変わって再び羽根の体は熱くなる。
「もう・・・いやぁ・・・」
子供のように泣きながら雫の裸の胸を手で押した。
「羽根・・・俺にもっと言うことは？」
「何したんだよ・・・雫・・・ひどい奴だけど・・・俺雫がいい・・・」
羽根はまたポロポロと涙を流した。
雫は親指でその涙を拭いながら、もう一度羽根の体をぎゅっと抱きしめる。
まだ達していない雫の雄が羽根の体を更に抉った。
全身が雫と一体になったような気にさえなった。
「羽根がいいように動いて」
耳元でそう囁かれると、羽根はコクンと頷きながら
赤い顔で徐々に腰を動かしはじめた。
最初は不器用なそれも次第に激しく動かしはじめると雫の息も荒くなっていった。
「はね・・・だめだ・・・」
「いい？もっとこう・・」
羽根はゆらゆらと左右に揺れた。
「くっ・・はねっ」
短く雫が声を発すると程なく羽根の体の中に雫の蜜が注ぎ込まれた。
それは羽根の体を濡らしていく。
ふと尻の辺りにぬちゃりとした感触があり、それを見た羽根の目に朱鳥の顔があった。
彼は羽根の中から溢れだした雫の蜜を舐め取っていた。
＜「恋占い」占いの館にて9へ続く＞
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