羽根はハッとする。
他の誰に言われるよりも、昔付き合った彼女よりも、雫の言葉の方が威力があった。
そう言われただけで全身が熱くなる。
自分はどこかおかしいのではないだろうか?
そんなことも思った。女性よりも男性との行為の方が感じる体だと嫌と言うほど知らしめられた。
だから雫の唇が、指先が羽根に触れる度にビクビクと体が揺れた。
「すごく感度が良くなったね・・・どうして?」
耳元で雫に囁かれると背筋がゾワリとする。
どうしてと言われて『毎日何度も色々な人に抱かれていました。ついさっきも朱鳥さんに抱かれたばかりです』などと言える訳もない。いいや、雫は知っていてわざとそんなことを羽根に言っているのかもしれない。
「んっ・・あああ・・もう・・」
「もう出しちゃうの?だめだよ俺が良いって言うまで出しちゃだめ」
そんなことを言いながらも雫は丹念に羽根に奉仕する。
一方的に攻められて我慢しなくちゃいけないなら自分が奉仕してやる。
羽根が雫から体を離すと雫のズボンに手をかけた。
カチャカチャと音を立てながらベルトを外すとホックを外してファスナーを下ろした。
雫の雄はまだ僅かに反応しているだけだった。
羽根はそれをすっぽりと口に含むと雫は苦笑した。
「ああ・・羽根・・・君は誰に調教されたのかな?俺が知っている君は自分からこんなことをする子じゃなかったよね」
『嘘だ』心の中でそう呟いた。今日の雫は羽根のことを追い詰めて楽しんでいるんだと思った。それなら・・・
羽根は雫の雄を口に含みながら自ら腰を揺らしてみた。
案の定雫は嬉しそうに笑った。
「ほう、まるで男娼だな・・・淫乱な羽根も悪くない。帰ったら緋襦袢でも設えてやろう」
羽根のふっくらとした尻を撫でながら自分の雄を咥えるその顔を見つめていた。
やがて雫の雄は羽根の口に入りきれぬほど大きくなった。
「んっ・・くふんっ・・・」
だが雫は羽根の頭を上から押さえつけて口を離すことを許してはくれない。
羽根は苦しさにもだえていた。
「どうせもだえるなら、自分のでも弄ってろ」
と雫が羽根の手に自らの雄を持たせた。
「んぁ・・くんっ・・・」
そんなことをすれば達してしまう。達したら勝手にイッたと怒られるに違いない。
羽根は余計に苦渋を強いられてくねくねと体をよじった。
その体に雫の手が触れると全身がゾワリと総毛だった。
もうだめ・・・イッちゃう・・・
羽根が口に含んでいた雫の雄を強く吸うと、僅かに雫の眉間にシワが寄せられた。
「あっ・・ばかよせ!」
慌てる雫を見て『しめた』と思った羽根はそのまま口を素早く動かす。
その頭に雫の手が添えられた。きっと雫の方が早く達すると思った瞬間、雫の指先は羽根の蕾に強引に入れられた。
「ひっ・・あああ」
その指先が羽根のいちばん感じやすい部分に触れた瞬間羽根の雄の先から欲望の蜜が吐き出された。
「あっ・・はっ・・んんん」
ビクビクと体をゆらしながら雄の先から白い蜜を絞り出す。
あまりの気持ちよさに羽根はぐったりとシートに倒れ込んで動かない。
「・・・?!」
「どうした?俺のは放ったらかしかよ」
硬く張りつめた雫の雄が羽根の蕾に押しあてられた。
<「恋占い」リムジンにて5へ続く>
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