花梨に導かれて来たのは一番突き当たりにある木でできた彫り物が見事なドアの前だった。
※ここからは18歳以上の方のみどうぞ
[0回]
「花梨です」
「どうぞ」
ドアの前で声をかけた花梨に向こうから声が帰ってきた。
花梨がドアを開くとそこには両方の壁一面に本棚があり、書物が並んでいた。
その部屋は芳生の書斎らしい。
シャワーを浴びた後に花梨から渡されたのはバスローブ1枚。
それしか身につけずに芳生に会うことが嫌だったが、今の光長には否定するという選択肢はなかった。
一番奥のイスに座って分厚い本を手にしていた芳生は、その本を閉じてデスクに置くと立ち上がった。横に置いてあった馬の頭の見事な飾りのついたステッキを手にして、デスクの前に来るとそこに寄りかかって光長を待っていた。
「もう少し前へ」
そう言われて光長が芳生の前に歩み出ると芳生は手にしていたステッキの真鍮でできた馬の頭でバスローブ裾から広げた。
「やめろっ!」
ひやりとした金属の感触が光長の男根に触れて、光長は慌てて後ろに下がった。
「花梨」
芳生の言葉に光長の後ろにいた花梨が歩み寄ると光長のバスローブの紐を解く。
「なにを!」
光長が驚く中、花梨は余裕で光長のバスローブを脱がせた。素早く後ろから羽交い締めにして光長の体を芳生の前に突き出すように押さえつける。
両腕を押さえつけられて裸で胸と男根を突き出すような体勢に光長は赤くなって顔を逸らした。
「やめろ!見るな!」
だが芳生はステッキを持ったまま馬の頭の部分で光長の男根を持ち上げながらジロジロと見つめている。
それだけで羞恥にそこが硬く膨らんでくる。隠したくても隠すこともできずにいると
すぐにステッキを引っ込めて、花梨に「後ろ」と言った。
花梨はそのままくるりと後ろを向いて今度は光長の前からその体を押さえつける。
背中からふっくらとした曲線を芳生の視線がゆっくりとたどる。
「あっ、やっめっ」
今度はふっくらとした尻の間に冷たい馬の頭が押しつけられるがすぐに離れた。
しかしすぐにそれは芳生の手に変わって両側から開かれる。
「見るな・・・」
何も言わずにジロジロと検分されるような仕草に光長は体中が更に熱くなる。
花梨に押さえつけられて雄の部分がもう硬くなり花梨の足の間に当たっている。
それを気づかれまいと腰を退きたくても後ろから芳生がその後ろを開いて眺めている。
「ああっ」
芳生が軽く指先で蕾に触れて、雄がビクンと反応すると花梨の口元が僅かに上がった気配がした。
「さすがに彼は上手です。傷一つない。だが、ここだけは少し赤く熟れている。けど、問題はなさそうです。」
芳生が蕾を数回突きながらそう言ってやっと体を解放された。
(彼とは雅秀のことか?あいつは俺を見捨てて帰ったのか?)
そう思っていると花梨が後ろからバスローブを肩にかけてくれた。
光長はバスローブの前をかき合わせて芳生を睨んでいた。
「また、私を煽るんですか?お教えしたはずですよ。あなたは男を惑わす魅力があるのだと・・・そんな顔は逆効果で男を煽ります。拒むのであれば逆に従順な人形のふりでもしてみたらどうです?」
芳生はステッキを弄びながらデスクの向こう側のイスに戻った。
「今夜あなたにお客の相手をお願いします。お客は昨日あなたが見た中のひとりです。いずれも政財界の大物ですがその素性は決して明かしませんからそのつもりで。」
断れば今度は昨日の痴態のVTRを見せられるのだろうか?光長はキッと芳生を睨んでいた。
「今の言葉に従う気はあなたにはなさそうですが、それで今夜のお客さんが喜ぶならそれも良しとしましょう。では呼ばれるまで部屋で待っていてください」
芳生がそう言うと花梨が光長をまた導いた。
<「弦月」郭部屋にて1へ続く>
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