光長は緋襦袢に腰紐一本しか纏っていない格好で畳に座るように両手を上から吊されていた。
その裾を花梨に持ち上げさせると芳生は何かをいきなり光長の双丘の狭間に埋め込んだ。
それは座薬のように光長の体温でツルンと溶け出すと、光長の蕾の奥深くに流れ出していく。
花梨は芳生の命令で、別に手にしていた黒いものを光長の座っているすぐ横に置いた。
それは黒く光る張形だった。実物の男根よりは細くできているもののまわりにはイボがついていて少し長い。
「な、なにを・・・縄を解いてください」
光長はそれを見て両手を動かした。
「あなたにはお仕置きが必要です。だが、逆にあなたを気持ちよくしてあげようというのです。その腕が拘束されているから余計に良く感じられるはずです。良かったですね」
今入れられた薬のことを言っているのか?この見るからにいやらしい形のものも関係があるのだろうか。
光長が張形を見ていると芳生は光長の前に座った。
「さて、今から始まる面白いショウを見ながらここで酒でも飲みますか。花梨酒の用意を」
花梨はそれに頷いて一度この部屋を出て行った。
光長は芳生を睨みつける。
「前にも言いましたが、あなたのその反抗的な態度や視線は余計に男を煽ります。そんな風に気丈にしているのにこの薬で自らねだるところが楽しみです。さあ、どんな風に私に媚びるんでしよう?この張形の使い方は知ってますね」
「そんなのは必要ない」
光長は芳生から視線を逸らした。
その顎を芳生が掴んで光長の瞳を覗き込む。
「そんなに強情をはるならこれは私が持っておきましょう。欲しくなったらあなたは私にこれが欲しいと自分の口で言ってください」
「いらないといったらいらない」
光長は強い口調でそう言いはなったが、既に体の中では変化が起き始めていた。
体がジンと熱く火照っている。芳生に触れられた顎が痺れる。
「あっ」
「これは失礼、手が滑りました」
芳生がわざと光長の乳首に触れる。
ジンワリとして既に尖っていたことを光長は知った。うずき出したのは全身だった。
少しかすっただけでその刺激が下腹部に広がる。
「んんん」
俯いて堪えていると、花梨が酒の支度をして盆を手にして戻ってきた。
芳生が酒を自らのグラスに注ぎながら口元を上げる。
「そろそろみたいですね」
光長は先程芳生に入れられたものがようやく何かわかりだしていた。
次第に体中に熱が宿り始めている。
入れられた場所が変にグズグズとうずき出していた。
自らの指で中を抉りたくなるような衝動が徐々に広がっていく。
「くっ・・なに・・・」
光長が芳生を見ると芳生はグラスを口から離した。
「効いてきましたね。いいですか使いたくなったら私に言ってください」
芳生は自分の横に置かれている張形に視線を向けた。
いくら体が疼いても自ら張形など使うほど落ちたくはない。
「くそっ・誰がそんな・・」
光長は精一杯拒絶した。
「虚勢を張っていられるのも今だけでしょう。あなたが返してしまったあの男のご機嫌を取り戻さないといけません。それにはあなたをもう一度あの男の前に出さないと治まりません。その時に同じことをしないように体によく言い聞かせてあげます。その薬の効果が切れたらまた別の薬を用意しています。あなたを性の奴隷にしておきましょう」
光長は芳生の言葉を聞いて瞳を見開いた。
今も体中に何かが動き回っているような変な感じがして体が疼き出している。これが終わることなく続くと言うことかと思うとゾッとした。
<「弦月」座敷牢にて2へ続く>
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読了、お疲れさまでした。
web拍手をありがとうございます。
何かリーマンと言うより現代遊郭話みたいですみません。。。
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