光長がシャワーを浴びて出てくると雅秀の姿はどこにも見あたらなかった。
※ここからは18歳以上の方のみどうぞ
[0回]
キョロキョロと自然にその姿を探している自分が滑稽で光長は濡れた髪をかき上げながら笑った。「馬鹿か俺は・・・」
ひとりになった部屋は人の体温を失ったようにひんやりとした感覚を覚える。
両腕で自分の体を抱えながらドライヤーをかけようと洗面所に行った。
鏡の前で自らの姿を見てギョッとした。
(これが俺なのか・・・)
化粧もしていないというのに肌は白く艶めいて見える。唇も赤く紅をさしたようだ。首筋から鎖骨、胸に散る薔薇色の痕跡は雅秀の口づけの痕だった。
鏡の前でバスローブの紐を解いて全身を映し出す。
雅秀のように胸に筋肉が盛り上がってはいなかったが、白い胸には申し訳程度の筋肉がついていた。それよりもその両方の胸に赤く染まった飾りが男を誘うように尖っている。
自らその先端に触れるとジンと痺れるような感覚が甦ってきた。
両方の手で同時にその先に触れると鏡の向こうの自分はいやらしく物欲しそうな顔をしていた。「こんなのは俺じゃない・・・」
光長は両手で尖りを強く捻ってみると下半身が熱くたぎっていく。
わずかに動いた雄が鏡に映し出され、見ていると次第にそれは大きくなっていった。
「やっぱり俺はおかしくなったのか?こんなの嫌だ」
そう思いながらも動き出す手は止めることができない。
光長は自らの雄に右手を絡ませた。ドクンと更に硬くなったのがわかる。
こんなことは早く終わらせればいい。
光長はその手を素早く上下に動かすと次第に息が荒くなっていった。
バタン!
大きな音を立てて洗面所の扉が開かれた。そこには口元を意地悪く上げた雅秀が鏡を覗き込んでいた。
「今日はしてなかったから自分でしないといられねぇ程か?それなら俺がもっと良くしてやるから安心しろ」
光長の両目が見開かれた。絶対に見られたくない場面を雅秀に見られてしまった。
雅秀に見られて動きを止めた光長の後ろに立って腕を組んだ。
「さぁて、俺の言うとおりやってみろ。ひとりでするよりも興奮するぜ。お前は淫乱だからな」
そんなことを言われると悔しい。脱ぎ捨てたバスローブを拾おうと手を伸ばすが、雅秀はそれを踏みつけた。
「誰が着ろと言った?俺はお前を手伝ってやろうとしていただけじゃないか。どうしてそんな嫌そうな顔をする」
バスローブを拾い上げることも許されずそのまま雅秀を見上げた光長はもう一度体を起こした。
「そうだ、じゃあ続きをしろ。俺は気にするな。何もしない」
後ろに立っていながら何もしないと言われて光長はためらっていた。すると雅秀は舌打ちした。
「ったく・・・手のかかる奴だなあ。じゃあ俺の言うとおりにすればいい。まず今お前がしていたように両手でその尖った乳首を摘んでみろ」
光長は鏡の中の雅秀の顔を見てためらう。雅秀は光長の両手を掴んでその胸に持って行った。
自分の胸に手が触れるとすっかり尖った乳首を摘む。ジーンと痺れが蘇ってきた。
鏡の向こうから雅秀がじっと見ている。そう思っただけで体が熱くなっていく。
「足を片方ここに乗せろ」
雅秀は耳元で囁く。雅秀に言われるまま正面の洗面台に片方の足を乗せた。
「もっと足を開け」
「くっ・・・」
光長がためらうと雅秀は容赦なく太股を掴んで開かせた。
鏡に光長の雄とまだ小さく赤い蕾が映し出される。
「やめっ・・」
「いいから、そこに指を入れてみろ。ほら」
光長の右手を掴むとその手を蕾に押し当てた。
「嫌だ」
光長が拒みその手で蕾を隠すと雅秀はあたりを見回した。
ふとアメニティの中から歯ブラシとブラシに手を伸ばすとそのパッケージを外して取り出した。
「これにするか」
光長の耳元に囁きながら歯ブラシを鏡の前に見せつけた。
隠している光長の手を掴むと歯ブラシを手に持たせて、耳に口をつけながら囁いた。
光長は首筋から甘い痺れが沸き起こると同時に目を見開いた。
「それをそこに挿れるところを見せてみろ」
光長か歯ブラシを持ったまま首を左右に振ると、雅秀は歯ブラシを持つ光長の手を蕾の前に持ってきた。
「やっ・・やだ」
「こら、力入れると傷つけるぞ」
手に力を入れて抵抗する光長に雅秀は囁きながらゆっくりと歯ブラシの持ち手の先を蕾に近づけていった。
「やめろ・・ああ」
<「弦月」シティホテルにて4へ続く>
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