はじめて味わう男の感触。
張り型よりも本物は大きかった。
めりめりと音を立てるように月深の中へ入り込んでくる。
でもまだまだ少しだけ。これでもずっとならしたはずなのに、オイルを塗ってもやはりきつい・・・
「月深・・やめようか?」
月深を気遣って優翔が汗をにじませていた額にキスをする。
「だい・・じょぅ・・ぶ」
月深は両手を伸ばしながら優翔を受け入れる。
優翔は月深をあやすように何度もしなやかな髪を撫でてくれる。
その優しさに月深の中が少しだけ緩んだ。
「うっくっ・・・んんあっ」
優翔の楔が更に奥に打ち込まれると月深からは苦しさに混じって甘い声が漏れだした。
優翔は何度も月深の頭を撫でながら唇でその唇を塞いでいく。
下から奥へ進めると同時に舌の動きも激しくなり月深の口の中も激しく犯していく。
まるで上と下から同時に犯されているようで月深の全身の毛穴が開いていくような感覚さえ生まれた。
それは決して嫌な感覚ではなく、全身からはじめて味わう喜びにも似た感覚・・・
鳥肌が立つほど全身が歓喜するような、月深の瞼から涙が溢れ出す。
「月深、そんなにいいの?」
優翔の声が甘く耳元で囁く。
月深は答える代わりに優翔を抱きしめている両腕に力を入れる。
「入ったよ」
唇が離れるのを惜しむと優翔は僅かな隙にそれだけを告げた。
確かに今月深の下腹部に熱い塊を感じる。
これが誰よりも愛しい優翔の体の一部だと考えると月深の蕾の中がきゅうううっと締め付けた。
「あっ・・つきみ・・だめだ」
今度は優翔が掠れた甘い声を漏らす。
あまりにも締め付けられて余裕が無くなったらしい。
「あんまり締め付けると月深をもっと気持ちよくしてやれないから・・」
それでも自分ではこれ以上どうすることもできない。
だって月深にとってはじめて受け入れた男のものであり、それが最愛の人だということだけで体は満足しているのだ。これ以上何かをされたらきっと気を失ってしまうかもしれない。
<「更待月」虹の月5へ続く>
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