「ここじゃあ嫌だろ。あそこならさっきの萩之介しか知らない場所だから大丈夫。きれいに消毒してあげよう」
※ここからは18歳以上の方のみどうぞ
[1回]
だが、優しい言葉と裏腹にそこを彼に見せなければならないことに光長は大変な嫌悪感を感じていた。
「やり方だけ教えてくだされば自分でやります」
そう断ってみた。
だが月余は首を振る。
「ダメダメ、そんなんで甘く見てたら怖いんだから、ちゃんと私が見てあげるから」
光長は“見る”という単語がこんなにも恐ろしい響きだと思わなかった。
しかしこれは親切心で、彼には大きな借りがある。無下に断っても悪い気がして光長は曖昧に頷いた。
「それじゃああまり見ないでいただけますか?」
すると月余はアハハと声を上げて笑った。
「見ないとできないけどわかったなるべくそうするよ。さあ、こっちに来て」
彼は先になってベッドの横に立った。
ベッドサイドにボトルとタオルを用意する。
「自分で脱ぐ?それとも私が脱がせてあげた方がいい?」
光長はどっちも嫌だった。だが、脱がなければ消毒ができない。光長決めかねていると月余は微笑んだ。
「わかった。ごめん。いいよ何も聞かないで全て私がするから君は横になっていればいい」
そう言ってカバーを取るとベッドへと促した。
ピンときれいに張りつめられたシーツが目に飛び込んできて、こんなところに横になったら汚してしまいそうで光長はためらった。
すると月余は「ごめんね」と言って光長の腰のところを掴むと一気にベッドへ押し倒した。
「遠慮とかいいから」
微笑んではいるが少しだけ瞳が怒っているように見えた。
光長は驚いたがもうそのまま月余を背中に横たわった。
すると月余は続けて光長のスラックスのベルトを外し始める。
簡単に外すとウエストのボタン、シャツのボタンを外していく。
「シャツもですか?」
光長が慌てて月余を振り返った。
「汚れてしまうから全て脱いだ方が良い。恥ずかしいかもしれんが男同士だと思って気にするな」
気にするなと言われても一方的にこんなのは恥ずかしすぎる。子供ならともかくいい大人が他の人に全裸を晒すなど考えられない。
「自分で脱ぎます」
月余に脱がされている行為に耐えきれず気づいたらそんなことを言っていた。
<「弦月」取締役室にて3へ続く>
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週末は二次ジャンルのイベントにサークル参加してきました。すごく楽しかった。
ちなみにそっちはマンガなんですけど・・・
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