桔梗は湯浴みで濡れたまま楓に抱きかかえられて部屋に戻ってきていた。
※ここからは18歳以上の方のみどうぞ
[1回]
途中誰にも会わなかったのは幸いだった。
部屋に戻ると楓は自分の来ていたものを全て脱ぎ捨てていた。
「桔梗、よく見ておいてください。これが男に抱かれる男の体ですよ」
楓は桔梗の前に立つと両手を広げた。
桔梗が座ったまま楓を見上げると、窓から差し込む光を背に浴びて立つ楓の白い肌が夕日に透けて溶け出してしまいそうだ。
桔梗は楓に両手を伸ばすとその指先に楓が指を絡めてきた。
「楓姉様、私にどうしろと言うのですか?」
桔梗は少しだけ悲しそうに尋ねる。
「お前も男として一度も快楽を知らないまま男に抱かれるのは可愛そうだから、私が味あわせてやろうと思う。だがこれはお前の勉強でもある。私がお前にすること、お前が私にすることはそのままお前がすることと客にされることだと思って覚えておけ」
「えっ、僕に姉さんを抱けと・・・」
思わず僕と言ってしまうほど桔梗は動揺している。
確かに一目見たときから一度か良いから男としてこんなきれいな人と閨を共にしてみたいと思っていた。でも抱けと言われていきなりそうできるものではない。
「さあ、桔梗。これは勉強だ。そうだ襦袢ぐらい着ないと雰囲気も出ないな」
楓はそう言って畳んで置いてあった襦袢に袖を通して紐をぎゅっと締めた。
赤い襦袢に黒い刺繍のついて襟の営業用の襦袢は楓の白いもち肌を一層なまめかしく引き立てている。
楓は桔梗の腕を引っ張ると桔梗の男の印であるところに触れてきた。
「あっ、姉さん」
「姉さんはだめ。楓とお呼び」
「だめです楓・・さん・・」
「さっき出したのに桔梗は若いね。ほらこんなに元気」
桔梗の襦袢の間からぴょこんと頭を出した雄に舌を絡めた。
「ああ・・楓さん・・だめ」
桔梗は楓の髪を掴んでいた。
「もっと優しくして」
楓が上目遣いに桔梗を見ると桔梗はその顎を掴んで唇を寄せていく。
ところが楓はやんわりとその唇を自分の手で遮った。
「唇はダメ。ここだけは好きな人のために取っておくものだよ」
桔梗は突然楓から意外なことを聞かされて瞳を見開いた。
こんな仕事をしていても、傾城としてお職をはっていても絶対に譲れないものを持っている楓は偉い。
楓にはきっとすごく好きな人がいるんだ。その人のために唇だけは汚さない心意気に感動した。
「変わりにここを可愛がってくれると嬉しいな」
楓はそう言って自分の乳首を指さした。
そこはまだピンク色の僅かに尖った先が少しいやらしい。
桔梗はその唇を乳首に寄せると吸い付いた。
「痛い、最初はもっと優しくと言いたいけど、痛いのも感じる・・・ああ・・桔梗もっと」
楓は乳首を嬲られるのが好きなようで、いきなり未熟に歯があたったりした桔梗の愛撫を喜んでいた。
<「桔梗」7へ続く>
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