胸が重いと感じられたのは、めずらしくアサドがそのまま眠っていたから。
あまりにねちっこくナジムを攻め続けたおかげで、今日はそのまま寝入ってしまったらしい。
本当にめずらしいこともあるものだ。
それにしてもアサドにそうまでさせるのはどうしてだろう?
確かにマラークがいなくなったのはナジムがここに来たからなのには変わりはないが、ナジムが手を貸したわけでも何でもない。
呆然と天蓋つきのベッドの天井を見つめてから横を向いてアサドの顔を見た。
眠っていても端正な顔を崩すこともないのはアサドらしい。
ついクスッと笑ってから、自分が笑ったことに気がついてナジムはハッとした。
こんな些細なことで笑えるなんて思わなかった。
一体どれくらい笑っていなかったんだろう。
ここに来てからはもちろん、ここに来る前もしばらくは笑えるような心境ではなかった。
笑ったのはかなり前だったような気がする。
戸惑っているナジムの頭に急に重みが増した。
そのまま目の前のアサドを見ると目を閉じたままのアサドの手が乗せられていた。
「まだ足りない」
どうやら起きたらしい。
頭からナジムの首、肩、腕をなぞるようにアサドの手が撫でていく。
起きたばかりのアサドの手の温もりは不思議と嫌ではなかった。
肌を撫でられて体は反応していく。
「ほう・・・素直だな」
猫のように体を丸めるとアサドは嬉しそうに目を細めた。
喜んでくれた。
そんな些細なことが嬉しい。
一体自分はどうしてしまったんだろう?
目が覚めてからおかしい。
けど、今はアサドに酷くされてもいい。
背中を指先でなぞられて体を開くとすかさずアサドの唇が胸の飾りを攻めてきた。
ぴちゃりと湿った感触がして一気にそこが尖るとアサドは舌先で何度も突いた。
「あっ・・・」
つい甘い声を漏らしてしまう。
同時に片手が下腹部からそのまま雄へと伸ばされた。
「感じたのか?」
少しだけ驚いた様にアサドはそのまま既に堅くなっていた雄に指を絡ませた。
「ん・・・」
アサドが胸で息を飲む気配がした。
だが、次の瞬間には強引に覆い被さってきた。
「入れるぞ」
まだならしてもいない蕾に自らの堅い楔を押し当ててきた。
なんだ・・・アサドもすっかり感じてたんじゃないか・・・
「ひゃぁっ・・」
体の中に入り込んできたアサドは熱くて火傷しそうだ。
余裕なく体を進めるなんてアサドらしくない。
「あっ・・はっうっ・・んんん」
強引に何度も激しく揺り動かしてくる。
中を擦られ続けてナジムは途中ではじけてしまった。
「おや、こらえ性がないですね。そういう子にはわかるまで教えるしか無さそうだ」
アサドの声だって余裕ないくせに・・・
だがそれでもアサドは何度も何度もナジムの中を抉ってくる。
「もう・・いぁ・・はぁはぁ・・・」
ベッドからはい上がろうとすると腰を掴まれて引き戻された。
「まだまだですよ」
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