和真は甘い声を吐き出しながら優翔に合わせて腰を動かす。
おかげで優翔は気持ちよくなっていった。
「どう?・・・なか・・なかいい・・でしょ」
耳を噛みながら囁く和真に更に上気する。
腰を強く打ち付けると更に大きな声が和真から発せられた。
「ひっ・・いっ・・ああん・・」
貪るだけ貪ると優翔は和真の中に蜜を吐き出す。
更に和真から吐き出された蜜で優翔の体は白く汚れていた。
その体を和真に押しつけると和真は両腕で優翔を抱いた。
「キスして」
「悪い・・・それだけは勘弁してくれ」
優翔は正気になると辺りを拭き始めた。
「じゃあ、もう一回して」
和真の過酷な申し出に頷くしかなかった。
翌日優翔は和真のベッドで目が覚めた。
あれからなかなかうまくいかずアルコールを体に入れるために店を出た。
結局嵐は出かけたまま戻っては来なかった。
優翔は和真と一緒に飲みに行き、そのまま和真のマンションの部屋で飲んでもう一回何とかやった。
酒に酔っての勢いならなんとかできた。
だが、朝のベッドで求められてももう無理だった。
今でも下では和真が懸命にしゃぶっているが逆効果でしぼむ一方だ。
「もう、仕方ないからあんたが咥えなさい」
と強引に顔に和真の雄を押しつけられて舌を伸ばした。
「前も思ったんだけど・・・あんたこっちの方か向いてる?」
冗談じゃないと思った。
「俺はノーマルだからできれば女性の客相手にしてくれ」
と優翔が言う。
「それはもったいないな」
と優翔の髪を鷲づかみにしながら和真は見つめている。
音を立てながら和真の雄を吸い上げると和真は優翔の頭を抱え込んだ。
「ああっ・・いくっ」
短く発して口の中に苦みが広がった。
吐き出したくなる衝動を懸命にこらえながら息を止めて飲み込む。
口の中に嫌な味が残るのをベッドサイドに置かれていた水を飲み込んだ。
ごくんと飲み込んでようやく解放された。
「キスはしちゃだめ?」
和真の申し出に首を振って断ると和真は
「ま、いい・・今夜から店に出ろ」
とバスルームに向かった。
優翔は再びベッドに仰向けになって天井を眺めながら月深のことを思い出していた。
今頃きっと探しているだろうか?
それとも裏切るように出てきた自分のことなど愛想をつかしているかもしれない。
元々住む世界が違うんだ。
遅かれ早かれ別々の道を歩いていくのなら、また傷が浅いうちの方が良いに決まっている。
優翔はそのまま瞼を閉じた。
<「更待月」月の光3へ続く>
にほんブログ村
読了、お疲れさまでした。
web拍手をありがとうございます。
PR