これは嬲られているせいじゃなくて、悲しかったから。
目の前の雅秀はそれでも自分の前では人間の姿を保っていた。それを2人は面白がって何とか雅秀の本性を光長に見せようとして、尾を使って彼の体を刺激している。光長がそんな雅秀に覆い被さると光長の中へ入り込んでいた尾が内壁を擦る。
「ん・・・んんん」
体中に痺れが起こるほど感じやすい場所を見つけると何度もその場所を擦られて体から力が抜けていった。それでも気力で雅秀の体にしがみつくと雅秀も必死で光長を庇おうとしている。
「しぶといですね」芳生がしびれを切らしたのか雅秀の中から自らの尾を引き抜いた。
尾がくねくねと抱き合う光長と雅秀の体の上を撫でている。そのうちの一体、月余の尾はずっと光長の蕾の入口を出たり入ったりしていた。雅秀から離れた芳生の尾はぬらぬらと滑った尾を光長の足に這わせていく。既に蕾にある月余の横からその入口に先だけを挿れた。
「ひっ・・やっあああ・・」
光長が悲鳴をあげると芳生はようやく口元を僅かに歪めた。
「どこまで我慢できるか楽しいですね」
「やめろ!」
雅秀の顔が引きつって光長に入り込んできた尾を鷲づかみにする。だが滑る尾はツルツルと滑って雅秀の手につかめなかった。
「ひっ!」更にもう少し入れられて光長が短い悲鳴をあげた。大きく広げられた蕾が苦しそうにさえ見える。だが収縮するそこは雅秀が見てもいやらしく自らの感情さえも高ぶっていくのがわかった。雅秀の中でドクンと体の中が反応する。
それを見た芳生と月余は口元を歪める。
「ほら、もうすぐです」光長も苦しそうに抱きしめられている雅秀の顔を見つめると、その顔が紅潮していく。何かをこらえているように見える。だがとても苦しそうで光長は雅秀の唇に自らの唇を重ねた。
「・・・っ!・・・」
雅秀は詰まったような声を出した。その瞬間今まで足があった部分が一つになり蛇の尾のようにスッと先が細く長く伸びていく。
もういい、雅秀僕に本当の姿を見せてくれても僕は大丈夫だからと光長は2人の尾を蕾に咥えて苦しみながらも何度か頷いた。
「ほら光長君、彼は我々さえも陥れた化け物だよ。彼のせいで私達までこんな姿になってしまった。それで君だけが無事でいられるなんておかしいじゃないか」
「それは自分達が不老不死になりたいと望んだからじゃないか、俺には何の責任もねえよ」
「確かに不老不死にはなりたいと言いました。けどその結果がこの化け物になることなんて知りませんでした」
どうやら芳生も月余も雅秀の八百比丘尼としての能力に憧れて自ら不老不死を手に入れたらしい。その代償がこんな姿だったとも知らずに・・・
「だからってどうして光長に」
雅秀は光長の体を両腕で抱きながら必死に2人から庇おうとする。だが一体の尾が雅秀の尾に絡みついた。
「や、おめろ!!」その尾を光長の蕾の中へと導いてくる。
既に光長の中から月余の尾は出で雄のに巻き付いて締め上げている。
ギリギリまで刺激されて締め上げられた光長の蕾はまるで雅秀を待ち受けているようにヒクヒクと動いていた。一度そこに触れてしまうと雅秀自身でもおさえがききそうもない。
「もう、来て雅秀、僕は覚悟を決めてるから」
雅秀の耳元で囁く光長に雅秀は一気に光長の蕾を尾で貫く。
「んっ・・・くっふっ・・・」
光長の瞳が大きく見開かれてそこから大粒の涙があふれ出す。
雅秀は唇でその涙を止めた。
<「弦月」社長室にて3へ続く>
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