それが離れて初めて花梨に口づけをされたのだと気づくと
何か心の底から温かさを感じずにはいられなかった。
※ここからは18歳以上の方のみどうぞ
[1回]
「俺、実はこんな仕事が嫌でお客さんが初めてなんだけど・・・
お客さんなら良いって思える」
花梨の瞳が男の欲望をむき出しにする。
花梨は純粋に光長へ好意を抱いて口づけた
だからきっと心の中が温かく感じたのかもしれない。
でもそれは何か違う・・・
まして光長はここでお金を払ってまでそんなことをする気がしないのだ。
しかし、考えてみたら雅秀には一度も唇を塞がれたことがない。
当然と言えば当然かもしれない。
雅秀は光長に憎しみを抱いているのだから・・・
自分は一体こんな酷い仕打ちを繰り返す男に何を求めているのだろう。
フッと笑うと花梨が潤んだ瞳で覗き込んできた。
「いいよ、お客さんならお金なんかいらないよ。だからさ」
花梨は光長の着物の袷に手を滑り込ませた。
平らな男の胸に花梨の指先が触れて雅秀に開拓された胸の飾りを指の腹で揉まれると
すぐにそれは芯をもった。
花梨は覆い被さるようにして光長の首筋に唇を這わせながら
足で股間を押してくる。
何でこんなことに・・・雅秀だけじゃなくこんなに若い子にまで
花梨は雅秀とは違ってどこか荒々しい。なぜこんな時に雅秀のことなんか・・・
「よせ、どけ!」
大声を出して花梨をはねのけると、上から誰かに見下ろされていたことに気づいた。
「雅秀・・・」
「ふーん・・お前って色子にまでやられるのが好きなのか?」
またしても意地の悪い笑みが浮かんでいる。
雅秀は花梨に「あっちへ行って桔梗でも抱いていろ」と言うと
「あ、でも色子同士は御法度で・・」
「黙ってりゃわからん。それにお前もあいつも中途半端だからな」
と言うと花梨は頷いてぐったりしている桔梗のそばに行く
程なく桔梗のいやらしい声と彼らの体の重なり合う音が聞こえてきた。
「ほう、おもしろいぞ光長」
と雅秀が光長の顔を2人の方に向けた。
光長の目に花梨が桔梗の足を持ち上げで何度も体を揺する光景が飛び込んできた。
思わずその目を背けようとすると
雅秀が光長の雄に触れた。
「何だお前もして欲しいならそう言えばいいのに」
「ちがっ・・・あ・・・ん・・」
<「蜜月」茶屋にて5へ続く>
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