最初に芳生に裸にされて検分されたときには、まだ訳がわからず子供だったので恥ずかしいなどとは思っていなかった。
それから6年が過ぎてもう一人前だからそろそろ客を取らせようと言われた。
それで源氏名を花梨と名付けられたのは今日の朝だった。
同じ頃にここに来た桔梗はそう名付けられて頬を染めていた。
自分よりも口が達者なのに店のものには文句は言わない子だった。
でも桔梗は自分の名前をそれほど嫌ではないらしい。
花梨は花梨と言われて女みたいな名前なのが本当は嫌だったのと、これからいきなり客を取らされる不安をどこにぶつければいいのかわからずに、芳生の部屋に来ていた。
そして今に至ったのだ。
まだ誰とも交わったこともなく真っ新な体の花梨を芳生は
「ほらよく見てご覧、おまえのここはきれいだろう?私がこれで触れていると泉のごとく湧いてくる。お前はすばらしいものを持っているね。これならきっとお客も喜ぶ」
と大きな姿見鏡の前で芳生は花梨の足を広げて抱え上げながら棒で花梨の蕾を突いている。
花梨の目の前にとろんと虚ろな瞳をして頬を赤らめた男が映っている。
それが自分の姿などとは思いたくはない。
その男は蕾の棒を挿れられてその蕾を伸縮させながらそこからヨダレを垂らしている。
「もう・・おゆるし・・くだ・・さい」
花梨が顔を背けるとその頬を掴んで鏡の前で固定される。
「よく見ておきなさい。お前のきれいな姿を、こんな姿は一生続くわけではないのですから」
「やぁ・・・んん・・・」
芳生は耳元で囁きながら蕾に挿れている棒をくるりと回した。
花梨が腰をくねらせるとその姿がまたいやらしかった。
「私は梨の花が大好きです。だからお前を花梨という名にしました。本当はここでお前の処女を奪ってやりたい。でも私はこの店の経営者だからそれをこらえているんですよ。それなのにお前ときたら、私をあおってばかり・・・いくら私が優しくても限界がありますよ。さぁ、もっとよく見せて、それから男を気持ちよくする方法をその体に教えてあげます」
芳生は花梨の口に自ら親指を噛ませた。
「さぁ、噛まずに舌だけで舐めて」
芳生の親指を入れられてその指を咥えて舐め始めた。
「そう、上手ですね。どこかでやったんですか?」
芳生の優しい顔の眉がぴくりと上がる。花梨はそのまま左右に首を振った。
口には芳生の指を入れられて下の蕾に棒を差し込まれた格好の自分が鏡に映っている。
芳生はその後ろから花梨を抱きかかえてその額に口づけをくれた。
「そう、良い子だ。私の可愛い花梨」
それだけで花梨はぞくりと体を震わせた。
<「梨の花」6へ続く>
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この番外編が思ったよりも長い話になっています。
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