さっきまでアサドが触れていた場所は彼が出て行ってからも疼き続けていた。
最初に塗り込められた薬のせいなのか、まるで体中が性感帯になったみたいに
少しの刺激でも雄が敏感に反応した。
白い胸に色づいた果実のように赤く尖らせた乳首がいやらしく、それを見ただけでも興奮した。
一度でもイくことを許されたならもう少し楽になったかもしれない。
だが、雄の先に結びつけられた紐によってそれさえも許されなかった。
ナジムはベッドの上に放置されたまま雄の先端から透明の蜜だけをたらしていた。
刺激が欲しくていろんなところに擦りつけたりもしてみたが、それでも達することはできない。
それどころか逆に後ろの奥が疼いた。
何かで中を擦って欲しい・・・
最初に入れられた指示棒で掻き回せば少しは楽になるのかもしれない。
だが、その棒も見あたらない。
アサドはどこへ行ってしまったんだろうか?
こんな状態でいつまで放置されるのだろう・・・
たったひとり残された部屋の中でナジムはもがき続けた。
「ん・・・ああ・・・」
中を突き上げて欲しい・・・
ベッドの上で転がりながらふと、体の後ろで拘束されていた指先に何かが触れた。
それは小さな丸いものだった。
先にコードのような紐が繋がっている。
これを奥に入れても、この紐を引き抜けば取り出せるかもしれない。
幸いツルンとして入れやすそうだ。
ナジムは丸いものを手にすると、自分のうずく蕾に押しあてる。
楕円のような形の小さな丸い部分の先端をグッと押し込んでみた。
先端から流れ出している透明な蜜が後ろまで流れ出して蕾の部分を湿らせているおかげで
一度先端を含ませると、ツルンと丸いものを飲み込んでしまった。
蕾の中でごろごろと堅いものが奥を刺激する。
「あ・・んんん・・・くぅ・・んん」
ナジムの雄は紐からはち切れそうに食い込む。
紐を少しだけ引いてみると蕾の中で動いた。
だが、薬で煽られた疼きはそんなことでは全然足りなかった。
もっと奥まで突き上げて欲しい・・・
くねくねと腰を揺らしていると、ドアが開いてアサドが入ってきた。
静かな足音と長い民族衣装の生地が擦れる音が近づいてくる。
ベッドの上でもだえ続けるナジムを見下ろしている。
ナジムがアサドの顔を見上げるとアサドは無表情のまま、ナジムの尻から出ていた紐に触れた。
「なるほど」
紐の先に何かをつなげている。
小さなリモコンのようなものが繋がれた。
「んつ・・・はっ・・ああああっやぁぁぁ」
アサドがリモコンのようなもののスイッチを動かすと、ナジムの蕾の中に埋め込まれていた丸いものが中で振動をはじめた。
「こうして欲しくてご自分で入れられたんでしょう?まだ足りませんか?どれ」
「ひっ・・ああああっ」
アサドの手元で更に強められて振動がナジムの体の中を暴れ回った。
中をかき回しながら振動する丸いものにナジムはベッドの上でもだえ続けた。
天井を向いたまま弧を描くように動く雄にアサドはようやく紐を解いた。
同時に噴き出すように飛び出した白い飛沫は大量にアサドの顔さえも汚した。
それを手で拭いながら、目を細めてナジムを見下ろした。
「これはこれは・・・はしたない王子様です。後ろだけでイっていいと誰が言いましたか?これはたっぷりと仕込む必要がありますね」
と口元を上げた。
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