辺りは薄暗く、キャンドルの炎が揺れている。
ナジムは腕を動かそうとして、それが頭の上で拘束されていることに気がついた。
ガチャガチャという鎖の音が響いた。
「お目覚めですか」
声をかけられてナジムは暗い部屋の奥を見つめた。
そこにはきっちりと軍服を着たカマールが椅子に座ってナジムを見つめていた。
「あなたがこれを?外してください!」
ナジムがもう一度腕の鎖をガチャガチャと鳴らすとカマールはゆっくりと立ち上がった。
「今はまだ外せませんが、すぐに外してあげますよ。あなたがもう少し乱れてきたら」
「乱れてきたら?」
カマールの獣のような瞳がナジムを捕らえた。
「ええ、すぐに」
とカマールの両手がナジムに近づく、とすごい勢いでナジムの着ていたシルクの服を引き裂いた。
「あっ!何を?!」
「何って・・・もうよくおわかりでしょう。この状況で私があなたに何を要求しているかなんてことは」
カマールがナジムのむき出しになった白い胸に触れた。
「やはり美しい・・・」
「やっ・・・やめっ」
触れられた場所からナジムの体がゾワリとあわ立った。
カマールは唇を寄せながら果実のような粒に口づけた。
「あはっ・・・」
「なるほど、感度も悪くない」
湿った温もりがナジムの乳首に触れて、早くもその感触に甘い声が漏れてしまった。
カマールは眩しいほど男前な顔で微笑むとナジムのそこを舌を使って嬲りはじめた。
「ひっ!・・・いやっ・・・やめてっ」
こんな刺激でもナジムの体にしみこんだ薬が疼き始めた。
まずい・・・
カマールに触れられた乳首はすでに硬く尖りはじめている。
カマールの口元が意地悪く持ち上がった。
「感度がいいな」
「あっはっ・・・」
彼の左手がナジムの股間に触れた。
そこが反応していることを知るとカマールはナジムのパンツを下着ごと脱がせていった。
「ほう・・・」
まじまじと雄を見つめられるとナジムのそこはヒクヒクと動いた。
「見られるのが好きなんだな」
というカマールに顔を背けた。
「そんなんじゃ・・・ない・・・」
だがカマールはナジムの頬を掴むと端正な獣のような瞳でまじまじと羞恥に染まった顔を覗き込まれた。
少しだけ眺めてから、徐々にその唇を塞ぐ。
舌先がナジムの唇を割りながら入り込んでくる。
まるで生き物のようにねっとりとした舌がゆっくりと動き回ると、ナジムのは頭の芯から痺れていくようだった。
おかけですっかり堅くなってしまった雄を知られたくなくて、懸命に腰を引く。
しかし、そんなことは知り尽くしているかのようにカマールの手はナジムの雄に回された。
「俺は握りつぶすことだってできるんだ」
甘く淫らな口づけを与えながらのその言葉にナジムは怖くなった。
「良い子だから言うことをきけば痛いことはしないぜ」
そんな言葉にさえ体が疼くことが悔しい。
きっとアサドの言いつけを守らなかったから罰を受けるんだ・・・
そう思うナジムに軍服を乱しながらカマールは微笑んだ。
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