誰かが読んでいる。
「ん?アサド?」
柔らかな日差しに目を細めると誰かが窓辺に立っていた。
「アサドって誰?」
それはアサドより随分と若い。
「ああ・・アビーか」
はっきりとした視界に映し出された姿をマラークは声に出した。
アビーは答える変わりにニッコリとお日様のように笑った。
「ねぇ、君の体あっちこっち痣だらけだけど痛くないの?」
そんなことを言われてカッと熱くなった。
アビーはどんな行為をしてこの痣ができたのか知らないのだ。
「痛くないよ。アビーにもひとつあげようか?」
マラークはいたずらっ子のような笑みを浮かべる。
「嫌だよ、痛そうだもん」
逃げ出そうとするアビーの腕を掴んでグイッと引っ張った。
その勢いでアビーの体がマラークの寝ているベッドの上で仰向けに倒れ込んだ。
マラークはフフッっと笑って唇を近づけていく。
「だめだよマラーク。ご主人様に俺が怒られる」
「どうして大丈夫だから」
マラークはアビーに顔を近づけていく。
アビーは人形のようにきれいなマラークの顔が近づいて顔を赤らめた。
こんなにきれいな人ははじめて見る。ご主人様が大事にされているのもよくわかる。
じっと見つめているとマラークの唇がアビーの首筋に触れた。
「はっ・・・」
アビーは温かく柔らかな感触にジワリと全身に熱が広がっていく。
なにこれ?!
アビーが目を閉じる。
マラークはクスッと笑いながらアビーの首筋をたどりながら鎖骨に唇を這わせた。
アビーは自分の体がマラークの唇で変化していくのを感じた。
「だめっ・・・やめないと、俺!」
マラークの体を力強く押していた。
マラークはその拍子に逆に大きなベッドに倒れ込んだ。
勢いよく倒れ込んだマラークにアビーはびっくりして跳ね起きた。
「ごめん!!大丈夫?どこか痛くない?」
するとマラークはニヤリと笑ってここが痛いんだけど舐めてくれる?
とシャツを開いて白い胸を出した。
アビーがゴクンと唾を飲み込む。
「早く舐めてよ」
明らかにマラークがアビーを挑発している。
アビーはそうわかっていながらその旨に唇を押しつけた。
しっとりと吸い付いてくるようなもち肌・・・
まるで砂糖菓子のようにおいしい。
アビーはマラークの胸に夢中で吸い付いていた。
「アビーもつけたよ」
マラークにそう言われて唇をを離すと、そこには生々しく赤い痕が残されていた。
「あ・・ごっめ・・」
アビーが慌てたようにマラークに頭を下げたがマラークは笑った。
「アビーがそんなコトしたから、勃っちゃったんだ。どうしてくれる?」
と両足を開いた。
ズボンの下でピンとはりつめている股間にアビーが更に赤くなった。
アビーは夢中でマラークのズボンの前を開いて下着からその中を暴いた。
アビーがじっと見つめているとマラークの手がアビーの頭を押さえつけてきた。
マラークの雄が目の前に迫り、唇があたった。
「口でしてくれる?」
耳元でマラークが囁く。
まるで天使のような顔で悪魔のように囁く。
アビーは傀儡のように口を開けてマラークの雄を口に含んだ。
<続く>
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