冷静になればなるほど恥ずかしくなってきて月深はまともに優翔の顔が見られなかった。
※ここからは18歳以上の方のみどうぞ
[0回]
プイッとそっぽを向くとベッドの上の毛布をたぐり寄せて体を包み込んだ。
「何で逆なんだよ」
ポツンと背を向けたまま月深が呟いた。
月深がお金を出して助けてやったはずなのに、優翔の中途半端だった体の処理に自分が利用された。
そんな恥ずかしいこと組の奴に知られでもしたらなんと言われるか・・・
それじゃなくても普段から女性を抱こうとしない月深を心配していた。
「月深さんは顔がきれいだから男に言い寄られちゃいますよ・・・心配だなぁ」
という組員の視線も妙なことに気づいていた。
「悪かった。ちょっと魔が差しただけだ」
優翔にそんなことを言われて月深はもっと傷ついた。
だが立場上そんなことは口が裂けても言えなかった。
「おう、もしまたこんなことがあったらお前の命はないと思え」
などと心にもないことを言っていた。
背を向けたまま口を尖らせる月深に優翔の手が伸びてきた。
その肩に腕を回すと強引に自分の方に顔を向けさせる。
「けど・・・」
優翔は急に真面目な口調になった。
「なっ・・・」
優翔の切れ長の男らしい瞳に見つめられて
月深は顔を覗き込まれて余計に顔が赤くなっていく。
「助けてくれてありがとう」
優翔は真面目に体を起こして頭を下げた。
月深の顔にポツンと雫が落ちる。
泣いてるのか?
優翔はそっとその顔を見上げた。
閑静な顔立ちが涙に濡れる顔にドキリと心臓が跳ねる。
震える腕にそっと手を伸ばしながらもう一方の手で優翔の頭を撫でた。
優翔の頭が月深の裸の胸に押しあてられた。
優翔の涙が月深の胸を濡らす。
その間月深は黙って天井を見上げていた。
それからどのくらい時間が過ぎたんだろう、そんな場面で月深の腹が鳴る。
(しまった!!こんな場面で腹が鳴るとかマジありえねぇ・・・)
だが優翔は何も言わずに月深の胸に顔を埋めたままだった。
突然胸に湿った感触がする。それは涙で濡れているのではなく明らかに優翔の唇の熱だった。
「えっ?!ええええ?」
月深が優翔の顔を見ると優翔は月深の乳首を舐めていた。
「なにを?」
予想外の行動に月深が驚くと優翔はニッと笑った。
「いや、よく考えたらお前に買われた訳だし、少しぐらいサービスしねぇとな」
と月深の胸を舐めている。
「そんなのいいから離れろ!」
と無理矢理優翔の体を引き離した。
優翔は元の男前な顔に戻っている。
ダメだこの顔見てるとドキドキする。
月深は視線を逸らしながら自分も体を起こそうとしてベットリとした感触に顔をしかめた。
「あっ・・・」
その言葉に優翔も月深の太股の辺りを見た。
昨晩2人が放った蜜がベットリとベッドを汚している。
「とりあえず風呂行くか・・・」という優翔の言葉に頷いた。
<「更待月」月の石8へ続く>
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