顎が感覚を無くしたようにしびれている。
上目遣いに雅秀を睨みつけると雅秀はニヤリと笑った。
片手を伸ばして光長の頬に触れると光長はその手を叩いた。
「私に触れるな」
呟くような声だが瞳だけは雅秀を睨んでいた。
だがすぐに雅秀は光長の股間に手を伸ばした。
「こりじゃあ戻れねぇよ」
人差し指の先で光長の雄の先に触れるとそこはビクンと動いた。
「こんなに敏感になってるじゃねぇか」
ぬるぬると先から溢れ出した先走りで指先を滑らせた。
「ん・・はっ・・」
光長は俯いて唇をかみしめた。
「あっ・・・やっ・・め・・・」
「嘘言うなよ。こんなに濡らしやがって」
パンパンに張りつめた雄の先にわざと爪を立てられて背中を弓なりに反らした。
「ああん」
雅秀は光長の雄の形をゆっくりと確かめるように撫でている。
その行為が焦れったくて光長の瞳に涙が浮かんだ。
「どっちが苦しい?お前の口で俺のを咥えるのと、こうやって焦らされるのと」
雅秀の口元が意地悪く上がる。
光長は頭を左右に振りながら
「そん・・なの・・・わから・・・」
「ないか・・まぁいい」
雅秀はそう言うと光長の雄を握り混んでいた手を強く握った。
その手の中でドクリとそれがまた一回り大きく反応した脈を打った。
光長は卑劣な雅秀なんかに反応してしまう自分が許せなかった。
それなのに雅秀の手口があまりに慣れていて反応せずにはいられなかった。
「ん・・くっうっ」
もう我慢の限界だった。
首を左右に振りながら雅秀の手を強く握った。
雅秀は手を休めずに上下する。
「あっ・・・はっ・・・」
光長は体を大きく揺するとパタパタと果てた。
ビクビクと動く体を雅秀の手を掴みながら懸命に堪えている。
やがてそれが治まると両方の瞳から涙が流れ出した。
「ふん、いい顔しやがるぜ」
雅秀がそう言って笑った顔に光長はまたゾッとした。
<「弦月」へ続く>
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