「・・・つなが・・・みつなが・・光長・・・大丈夫か?」
※ここからは18歳以上の方のみどうぞ
[7回]
何度も名前を呼ばれて、自分が最中に意識を無くしていたと気がついた。
まだ体の中には違和感がある。どうやら雅秀の楔を埋め込まれたまま、ほんの少しの間だけ気を失っていたらしい。
気がついた光長を見て雅秀がホッとしたように微笑んだ。
だが、光長は雅秀を見ているとなぜかすごく怖くなった。
「雅秀・・・どこへも行くな!」
無意識に出た言葉に一瞬だけ雅秀の瞳が見開かれ、すぐに笑顔に戻った。
「ようやく思い出したみたいだな」
光長は僅かに頷いた。
「全部じゃないけど、お前とはずっとこういう関係だとわかった。だからもう・・・なあ・・これ」
光長は自分の中に埋め込まれたままの雅秀の楔を見つめた。
「辛いか?」雅秀の言葉にゆっくりと首を横に振った。
「辛くはない・・・むしろ・・」と光長は顔を赤らめて視線を泳がせると雅秀はその代わりに続けた。
「気持ちが良すぎて、困る・・・つくづく淫乱だな」
その言葉には聞き覚えがあった。過去に何度も浴びせられた酷い言葉だが・・・今はそれさえも懐かしく思えて、雅秀に本音をポロリと言ってしまう。
「そういうことではなくて・・・バカ!緩んだらどうする」
するとその言葉に雅秀はまた笑う。
「何百年もお前と交わっているが、お前は一度も緩めてくれたことがない。むしろ少しは緩めてやりたいほどだ・・・俺のが入るわりにはきつい」
聞いていられないような恥ずかしい言葉を連呼されて光長は全身が赤くなる。
その尖った乳首をチュッと吸い付きながら雅秀は「ほらっ、また締めつけやがった」と言う。
光長もクスッと笑うと雅秀は「いくぞ」と小さく呟いて腰を大きく突き動かした。
光長の中を雅秀で一杯にされていく・・・
何度こんなことを繰り返してもお互い飽きることのない定め。
何度生まれ変わろうとも雅秀からは逃れられない。
これは幸福なのか?不幸なのか?2人にもその答えはわからない。
ただ、どの時代でも雅秀といることが幸せだと感じられるのは、自分は少しおかしいのかもしれない。永遠にずっと一緒にいられるよりもまどろっこしい出会いと別れを繰り返す。
その度に喜びと悲しみを味わっている。雅秀は強いと光長は思った。
また次に出会うのはどこだろう?もしかしたら宇宙にいるかもしれない。
そんなことを考えると光長はおかしくてクスッと笑ってしまった。
すると雅秀は光長の体に埋め込んでいた楔の角度を変えて突き上げる。
「ひっ・・・ああっっっ」
「他のことなんか考える余裕があるなんて許せねぇ・・・」
少し掠れた雅秀の声に愛しさが増してその背中にしがみついた。もう何も考えられない・・・
ああ・・・好きだ・・・雅秀・・・。
<終わり>
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次回はあとがき的なコメントを入れたいと思います。
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